「あの人の紹介だから間違いない」と提案を鵜呑みに…
前回の続きです。
最後に、親戚や知り合いから紹介によって営業を受ける③の場合について見ていきましょう。「あの人の紹介だから間違いない」「知り合いなのに騙すわけがない」「紹介してくれるくらいだから良い保険に違いない」などと、提案されたことを鵜呑みにしがちです。
そのため、間違ったことを伝えられていても、気づかずに信じ込んでしまい、それによってニーズに合わない、効果の薄い保険を契約し、大事な資産を失ってしまう現実があるのです。
こうした間違ったことを伝える販売担当者には、次の2つが考えられます。
●故意に嘘をついている
●悪意なく顧客に間違った内容を伝えてしまっている
1つ目は悪質です。親戚や知り合いの紹介だから、疑われることはないだろうと、いい加減な説明をしてしまうケースです。
2つ目について、まず考えられるのは、会社の研修で教わったことがそもそも間違っているケースです。これは、研修をした保険会社に問題があります。一方、保険会社はしっかりとした研修をしているにもかかわらず、販売担当者が間違った覚え方をしているケースも考えられます。
まずは自分自身で学習し、適切なアドバイザーを選ぶ
そもそも、日本では、保険は「社会人の義務」「コスト」というイメージが強く、「何かよく分からないけど、万が一のために入らなければいけないもの」と捉えられているため、真剣に保険についての話を聞く習慣が希薄です。ましてや、自身や家族に不幸が起こる前提での話のため、聞いていて明るくなるものでもありません。
しかし、本書でこれまで見てきたように、保険は活用の仕方によっては多くの効果が見込める金融商品です。
実は保険が「資産を育てる、資産をふやす、資産をまもる」ための強力なツールだと認識し、自身で積極的に勉強をして関わっていけば、保険との付き合い方は180度変わることになります。そして、それを支える優秀なアドバイザーを見つけることができれば、さらに活用の幅は拡がります。
そのためには、
●まずは自分自身で学習する
●縁故知人に固執せず、適切なアドバイザーを選ぶ
●最終的な判断を、税理士等の外部の人間に委ねない
といったことが必要になると思われます。