「知り合いだから間違いはない」という先入観は捨てる
先に適切なアドバイザーを選ぶための10カ条を見ましたが、最終的な保険契約の責任は、自署捺印をした契約者にあります。ここでは、保険を契約する者としての心構えについて確認しておきましょう。
1つ目は、「知り合いだから、親戚だから、税理士だから、間違いを言うはずはない」という先入観を捨てる、ということです。
彼らの言う間違いに気づかず、数千万円も数億円もコストを増やしてしまったのであれば、疑いもなく真に受けてしまった社長にも責任があります。
2つ目は、ネガティヴ・キャンペーンに惑わされないということです。保険業界や税理士業界などは、極めて競争が激しいため、他の販売担当者や事務所を批判してでも、顧客を振り向かせたいものです。
自身の顧問先にはとてもアグレッシブな提案をしているのに、違う税理士から受けた提案に対しては、「その税理士さんやりすぎじゃないの?」と手のひらを返すように批判をする税理士はよくいます。
自身でも計算・確認し、最後は「自分」で決断する
3つ目は、経験者の声を聞き、最後は自分で決めるということです。実際に、保険を活用したスキームを実践して、理想の出口を迎えられた方(経験者)は多くいます。そういった人の声を聞くことは、保険の販売担当者やファイナンシャルプランナーから、きれいごとで一般論的なプレゼンを聞くよりも、理解が早く進み、納得しやすいものです。
会社は、保険の販売担当者のものでも、税理士のものでもありません。会社は、社長が決断する組織であり、株主が所有する組織です。保険の販売担当者や税理士の言葉に振り回されることなく、アドバイスを参考にしつつ、自身でも計算をして確認し、最後は自分で決めることが大切です。
つまり、保険アドバイザーは、自学の補佐役として活用するというくらいの「自立」のスタンスが非常に重要で、実際に保険を活用して理想の出口を迎えた方というのは、そうした人々が大半なのです。