今回は、FX投資を「破綻」させるトレードの特徴を見ていきます。※本連載は、日本で初めて非営利でFX教育を行う、一般社団法人日本FX教育機構の代表理事・野口健幸氏の著書、『FXで幸せになる、超カンタン、これだけ! FX初心者の主婦でもできた成功者の実例付』(本の泉社)の中から一部を抜粋し、FX投資の基礎知識とFXトレーダーの体験記をご紹介します。

勝率を重視してPRを犠牲にすると、トレードは破綻へ

前回の続きです。

 

それにもかかわらず、多くのトレーダーが勝率にばかり目を向け、PRを無視してしまいます。再び下記の安全領域と危険領域の図をご覧ください。

 

今度は勝率を同じにするようにトレードしたと仮定します。実際、このように勝率を気にするFXトレーダーは凄く多いのです。勝率を気にするFXトレーダーは、勝率を維持しようとするあまりペイオフレシオ(PR)を気にしなくなり、ペイオフレシオ(PR)が悪くなっていることに気が付きません。

 

実はペイオフレシオ(PR)が悪いと、自分のトレードは図表でで示すように、B点からC点に移動しているのです。このC点は危険領域です。つまり、勝率を重視するあまりPRを犠牲にしてしまっているので、その結果は「破綻する」ということになります。

 

[図表]安全領域と危険領域の図

損切りの決断の遅れが、損失金額を膨らませる

ここは重要です。コツコツ勝ってドカ〜ンと負けている方は、何故、自分が負けたのか、ここでわかります。

 

まず、高い勝率を維持しようとして、ペイオフレシオが小さくなっています。つまり、利益が少なく、負けた時の損失が大きくなっている自分のFXトレードに気付なかったから負けたなのです。

 

例えば、平均して利益が10pipsぐらいで、コツコツ勝ってドカ〜ンと負けた人の場合、1回の負けが100PIPSだったとすると、10/100でPRが0.1です。このように、PRが低いと破綻してしまうのです。

 

また、この過程において、損失が膨らんでくると、なかなか損切り(損失金額を確定すること)できないものです。少額の負けの時に損切りができず、損失金額が膨らんでしまうのです。そんな方が多いのです。

 

FXには下がったら上がるという性質があるので、損失が大きくなっても、いずれ戻ってくるだろうと、変に安心をしたり希望を持ってしまいます。

安定的に勝つには、高いPRを狙ったトレードを

よくFXをやってノイローゼになる方がいる、と聞くのですが、それは間違ったやり方をしているからです。

 

例えば、自己資金が200万円しかなく、その時の損失金額が既に100万円に達していて、損切りができずに、損失がさらに膨らみそうだったら、ドキドキして夜も眠れないと思います。値段が戻ってきて損失がなくなればいいのですが、そうならないと、いてもたってもいられなくなります。

 

そんな事態になることもあるのがFXなのですが、何度もそんな事を繰り返していると、必ず破綻します。何故なら、値段が戻ってこないケースがあるからです。自分のポジションの含み負けが生じている段階で、さらにポジションを維持しようとした場合、追証といって、さらに自分の資金を投入しなければなりません。そんな事をしていたら負けが膨らむ一方です。FXでは絶対にやってはいけない事なのです。

 

もし、この本を読んで、そんな事をやってしまった人がいたら、今度からその方法を改めればいいのです。

 

では、こうした事態を避けるためにはどうすればよいでしょうか。答えは、最初からA点のような安全領域を狙ってトレードをするのです。もう一度書きますが、勝率はトレードをしてみないとわかりませんので安定的でありませんが、ペイオフレシオ(PR)の高さは自分で選べるのです。ですから最初から高いペイオフレシオ(PR)を狙ってFXトレードを試みれば、安定的に勝てるようになるのです。

FXで幸せになる、  超カンタン、これだけ!   FX初心者の主婦でもできた成功者の実例付

FXで幸せになる、 超カンタン、これだけ!  FX初心者の主婦でもできた成功者の実例付

野口 健幸

本の泉社

子育てをしながら生活費を稼がなくてはいけない状況下でFXと出会い成功した著者、野口健幸。 FXを通じて出会った仲間達と日本で初めてとなる非営利でFX教育を行う「一般社団法人 日本FX教育機構」を2014年3月に立ち上げ、現在…

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