前回に引き続き、「暴騰銘柄の急落後の反発」狙いでも、買いを見送るべきチャートを見ていきましょう。今回は、上昇第1波、第2波、第3波を終えている銘柄など、3つのパターンをご紹介します。

大きな上昇が「3回」あった銘柄は避ける

●上昇第1波、第2波、第3波を終えている銘柄

 

これは、短期チャートではわかりにくいかもしれませんが、中長期で見て高値を更新するような大きな上昇が3回あった銘柄を指します。経験上、上昇第3波まで終えている銘柄は、暴騰しても上げ幅の半値押しで留まらず、暴騰前の株価まで下がってしまうケースが多くなりますので、こうした銘柄も避けたほうがよいでしょう。

 

なお、上昇の波が3回あったかどうかは、3カ月の日足チャートでは確認し切れないことがあります。その場合は、1年以上のチャートを表示させて確認してください。

 

 

[図表1]上昇第1波、第2波、第3波を終えている銘柄

人気が高く、上場直後は大きく上昇するIPO銘柄だが…

●IPO銘柄(新規公開株)のケース

 

新たに株式市場に上場した、いわゆるIPO銘柄(新規公開株とも言います)も、「暴騰銘柄の急落後の反発」狙いでは、絶対手出し無用です。

 

IPO銘柄は非常に人気が高く、上場直後には大きく上昇してかなりの高値を付けるケースがよくあります。人気化すると、PER(株価収益率)で100倍超という超割高な株価水準になっても買われ続けることもあります。ただ、そこからの下げの勢いもすさまじいことが多く、うっかり手を出すと損切りしようにも値が付かず、結果的に大きな損失を被ることがあるからです。

 

●暴落を続けてきた銘柄の反発

 

右肩下がりに株価が下げてきた銘柄が、1.5〜2倍を超える暴騰をするケースがあります。しかし、こういう銘柄の暴騰はあくまで一時的なあや戻し―つまり、下げ相場の中で一時的に値を上げただけに過ぎません。半値押し水準まで下げた後も、ほとんど反発せずに再び下落基調に戻ってしまう可能性が大きいといえます。

 

長期で下落を続けている銘柄も手出しは無用と覚えておいてください。

 

[図表2]暴落を続けてきた銘柄の反発

 

本連載は、2015年9月1日刊行の書籍『永久保存版 あなたの人生を劇的に変える株の本 株ドカン』から抜粋したものです。

本連載は、一般的な株式分析の手法などを紹介することを目的に発行しています。投資を促したり、筆者が運営する投資顧問サービス「マエストロの株式ボナセーラ」に勧誘することを目的としたものではございません。また、投資にはリスクがあります。投資はリスクを十分に考慮し、読者の判断で行ってください。なお、「マエストロの株式ボナセーラ」の業務、手数料、およびリスクなどに関しましては、ホームページに掲載の契約締結前交付書面を十分にお読みください。

永久保存版 あなたの人生を劇的に変える株の本 株ドカン

永久保存版 あなたの人生を劇的に変える株の本 株ドカン

熊谷 亮

幻冬舎メディアコンサルティング

日本株式市場が活況を呈している今、巷にはたくさんの株式投資関連の書籍が溢れています。その多くは世界情勢や国内情勢、政府の政策や為替の動向などを分析し、日本株が上昇する理由を記したものや、チャートの見方を説明した…

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