前回は、分散買いの具体的な手法を紹介しました。今回は、株価が指値まで下がらない際に活用できる、上級者向けの「追撃買い」などについて見ていきます。

指値をいったん取り消し、「買えそうな金額」で追撃

「暴騰銘柄の急落後の反発」の買いでは、一時的に半値押し、あるいは半値押しからさらに下げたところで買い指値を入れますが、すべての銘柄が狙いどおりに下落するわけではありません。ときには、半値押し水準まで下がるか下がらないかで反発を開始して、そこからぐんぐん上昇していくケースもあります。

 

そうなると、「上げ幅の半値押し」での指値注文の分はぎりぎり買えるか買えないかで、「半値押し×0.95」「半値押し×0.9」の2つの指値注文についてはまったくかすりもしないことになります。

 

その場合はどうするのか? 基本的には、買えなかった分は諦めて、その資金は他の銘柄に振り向けることをおすすめしたいと思います。

 

しかし、半値押しまで下がらなかったり、下がってもあまり下振れしなかったりして、すぐに反発するような銘柄は、その後大幅に上昇して大相場になる可能性もあります。それをみすみす見逃すのは少々もったいない、という考え方もあるでしょう。

 

 

そこで、十分な投資経験があって「自分は上級者だ」と思える方限定ですが、「追撃買い」という方法を取ることも可能です。

 

「追撃買い」とは、買い指値を入れたところまで株価が下がらずに反騰を開始したことが確認できた場合に、今まで入れていた買い指値を取り消して、新たに「買えそうな金額」で注文を入れることです。追撃買いをすることで、その後の大幅上昇による利益を最大限に享受することができます。

個別銘柄と市場動向を自分なりに判断できるか?

ただ、「追撃買い」は個々の銘柄で状況が異なるため、具体的な買いのタイミングなどをここで説明することはできません。ご自身の判断で、「板」情報で注文動向を見ながら買い注文を入れていただくことになります。

 

買い逃しを避けるために「成行」で注文することも可能ですが、その際は、予想外の高値で約定するリスクもあるので、注文する株数を調整してください。また、暴騰した「材料」がかなり期待できることと、市場環境がよいこと(もしくはあまり悪くないこと)も重要です。

 

「追撃買い」は、「高値抜き銘柄の新展開」や「ラインの放れの大相場」でも有効な場合があります。繰り返しになりますが、ケース・バイ・ケースで対応していく必要がありますので、個別銘柄と市場動向を自分なりにしっかり判断できることが必須条件です。

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    本連載は、2015年9月1日刊行の書籍『永久保存版 あなたの人生を劇的に変える株の本 株ドカン』から抜粋したものです。

    本連載は、一般的な株式分析の手法などを紹介することを目的に発行しています。投資を促したり、筆者が運営する投資顧問サービス「マエストロの株式ボナセーラ」に勧誘することを目的としたものではございません。また、投資にはリスクがあります。投資はリスクを十分に考慮し、読者の判断で行ってください。なお、「マエストロの株式ボナセーラ」の業務、手数料、およびリスクなどに関しましては、ホームページに掲載の契約締結前交付書面を十分にお読みください。

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    熊谷 亮

    幻冬舎メディアコンサルティング

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