今回は、経理業務の「見える化」の実現に必要な社内作業を見ていきます。※本連載は、株式会社アックスコンサルティング代表取締役・広瀬元義氏の著書『社長さん!経理はプロに任まかせなさい!』(あさ出版)の中から一部を抜粋し、ムダをなくす経理管理についてわかりやすく解説します。

業務フローの明確化で「経理の業務時間」を記録

経理担当者に「見える化を促進していきたいので、自分の担当業務すべてを箇条書きにしてほしい」とお願いしても、

 

「曖昧で、私だけがわかる内容が多く、簡単に書き出すことはできません」

 

といった対応をされてしまい、その時点で経理の改善を諦めてしまう経営者がいます。

 

このように経理部門を改善しようとしても「担当者の壁」を突破できない社長は意外に多いものです。このような場合、どうすればいいのでしょうか。

 

まず、社長として理解すべきなのは、次の業務フローです。自社の経理の内容がいかに、複雑で独自性が高かったとしても、この流れのなかの一部であることに間違いはありません。

 

・売上発生→売掛金発生→請求書発行→売掛管理→入金確認→消し込み→記帳

・仕入発生→買掛金発生→請求書到着→買掛管理・未払い→振込→記帳

・タイムカード集計→給与計算→振込→記帳

・経費精算→決済→振込→記帳

・小口現金の用意→入出金管理

・管理会計の数字収集→会計情報の収集→業績管理→資金繰り管理

 

この流れを理解した上で、顧問税理士、コンサルタントなど外部の人間に頼み、経理社員全員の業務時間を記録し、週、月別に集計することからはじめます。その際、業務別の月間作業時間と仕事量も集計します。

経理社員を納得させ「こまめな集計報告」を根付かせる

この集計を成功させるポイントは、二つあります。

 

一つは、経理社員にこの調査は人事評価のためではないということを納得してもらうことです。

 

もう一つは、集計は作業の都度行うことと、社長への報告は「毎日」させることです。

 

毎日させないと、いい加減な集計になり、週単位で帳尻を合わせてしまうことが起こり得るからです。

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