2019〜2020年がアメリカ株の「ピーク」に!?
これからアメリカの景気は良くなる。その理想買い相場がいま続いている。今後、トランプの言っている政策の半分でも現実になると現実買い相場、つまり、業績相場に移ってゆくでしょう。
トランプ相場はこの先、1990年代の日本のバブルと同じような巨大なバブル相場になる可能性を秘めています。
日本のバブルは1982年から7年上げて1990年にピークを迎えました。日経平均株価は1989年末に最高値の3万8915円をつけた。このときの日本と同じパターンが、アメリカ市場で起きるかもしれないと私は思っています。
トランプ大動乱相場の最後は、アメリカ大バブル相場で終わるというのが、いまの私の大局観です。
そのアメリカ大バブル相場は、長期の波動でいうと2009年3月9日が出発点です。リーマンショックの翌年に記録した7000ドル割れの最安値です。リーマンショックを織り込んだ安値です。
それから約7年の波動で実際に2015年に、1万8000ドルで最初の天井をつけている。その後調整を入れて、いまトランプ相場で、ニューヨーク・ダウは2万1000ドルを超えて、最高値を更新し続けている。アメリカ株は3倍にも上がっています。
2016年11月から始まった今回のトランプ相場は、2020年ぐらいまでにバブル相場になる可能性が高いと私は見ています。おそらく2019年〜2020年がアメリカ株のピークになるでしょう。
雇用拡大による賃金上昇が、日本経済を「底上げ」
では、日本経済の足元はどうなっているか。アベノミクスの生みの親とも言われている山本幸三地方創生大臣に「2017年はどんな年になるか」と質問したことがあります。
山本大臣は「アベノミクスが開花する年だ」と即答しました。なぜかというと、アベノミクスのこの3年間で、日本経済で一番良くなったのは雇用だからです。2017年は、雇用が一層拡大するというわけです。
日本の失業率は2.8%(2017年4月、総務省統計局)で、ほぼ完全雇用です。有効求人倍率も、1.48倍(2017年4月、厚生労働省)となっていて、1990年3月に記録したバブル期の最高値である1.46倍を上回るまでになっています。
これらの数字からも、日本経済が人手不足になってきているのは明らかです。とくにサービス産業、中小企業では労働力不足が深刻な問題になりつつある。労働力が不足してくると、当然賃金が上がります。
大企業には毎年、有能な大学生が入ってきます。しかし、中小企業やサービス産業には人が集まらない。このため、中小企業やサービス産業、地方の零細企業の給料、賃金が上昇してきている。だから、日本経済が底上げされてきているのです。