昔のままの京都の街路は「道幅」が狭い
京都市は平安京がベースになっており、現在の市街や碁盤の目状に整った街路も、当時と大きくは変わっていません。
ただ、街路が昔のまま残っているということは、道幅が狭いということでもあります。「道路幅」は今の建築基準においては容積率に密接に関係しているため注意が必要です。
前面道路の道幅が「建築できる容積率」を左右する
現行(2016年11月現在)の建築基準法では、前面道路(敷地に接する道路)の幅員が1未満の場合には、都市計画で定められた容積率と前面道路の幅員に対する容積率の算式で算出された数値の小さいほうが適用されます。その算式は用途地域により異なりますが、近隣商業地域や商業地域では、前面道路の幅員×0.6×100となっています。
商業地域で都市計画による容積率が700%と定められている場所でも、前面道路の幅員がの場合だと×0.6×100=360となりますので、容積率が360%の建物しか建てられません。
京都市は軒並みこんなところばかりなので、狭い前面道路によって削られた容積率の中で、いかに効率的にマンションを建てていくか、京都のマンション開発業者としては非常に頭を使うところです。
[図表]土地の容積率の計算方法