箱の積み方の工夫、ポップの活用などで人目を引く
前回の続きです。
その他にも、B店では出玉感をアップするために次のようなポイントを工夫しました。
①玉の置き方
「たくさん出している人がいる」という視覚情報には非常に強力な宣伝効果があります。B店ではせっかく出た玉を有効利用するため、それまであまり工夫していなかった玉の置き方を変えてみました。空箱を置いた上に積み上げたりポップを付けたりして人目を引く演出を加えたのです。強化機種では「通路の角に別積みする」という方法も取りました。
最近では規制されるケースも増えていますが、合法とされる範囲内での演出には大きな意味があります。
②清掃の徹底
B店の店舗は全体に老朽化が進んでいる上、空き缶が放置されていたりトイレが清潔に保たれていなかったりという不衛生な状況が見られました。衛生管理の悪さは遊技客に悪印象を与えるため、「こんなホール、出るわけがない」という先入観につながります。
店長は「お金がないのでやるべき改修ができない」と嘆くばかりでしたが、手を抜かずに清掃を頑張るだけで「出そうな感じ」が変わることを伝えると率先して掃除をするようになりました。こうしてホールの環境が変わることで、B店に漂う「出なさそう感」は大きく改善されました。
店内装飾の色を明るく、スタッフの動作はキビキビと
③色使いの変更
B店では「高級感を与える」という考えから、店内装飾に黒や濃い青などの収縮色がよく使われていました。収縮色には人の気持ちを沈静化する働きがあるため、どちらかと言えば「出玉感」にはつながりません。
そこで店内装飾にはできるだけ白や黄色の膨張色を選ぶように変更し、いかにも「出そう!」と感じられる明るい雰囲気を志向しました。
④スタッフが与える印象の改善
スタッフの対応や姿勢も出玉感に大きく影響します。「ダラダラ動く」「笑顔がない」「反応が鈍い」──こんなスタッフのいるホールが出すとは遊技客も到底思えません。
B店では「出玉感を上げる」という視点でスタッフ教育をやり直し、「キビキビと動く」「笑顔を心がける」「素早く対応する」などの指導を徹底しました。また、ホール内の雰囲気が華やぐようにと若い女性をなるべく多く採用するようにしました。