「このお店で何か買わなくては損だ」
前項で「浪費・消費・投資」のフレーズを覚えていただいたと思います。
「浪費・消費・投資」の考えを買い物のときに、自分に投げかけると、ムダ遣いを減らすことができます。
しかし、買い物へ行くと必ず誰もが、「ポイントカードはお持ちですか?」と聞かれたことがあるでしょう。
「いえ、持ってません」
「おつくりしましょうか?今日お支払いの分から、ポイントが貯まりますよ。お名前だけですぐつくれますから、ぜひ!」
「……じゃあ、つくります」
あなたも何度かこんなやりとりをしたことがあるはずです。
「まあ、無料でつくれるし、損するわけではないから問題ないでしょ」
そう思い、ためらいなくつくってしまうポイントカードですが、実は隠れた落とし穴があります。
それは「せっかくつくったのだから、このお店で何か買わなくては損だ」という気持ちにさせられてしまうことです。
使わなくていいお金を使う機会が増える!?
最近では、居酒屋チェーン店やアパレルショップ、美容院など、私たちの身の回りにはポイントカードが使える場所であふれています。
こんなやりとりを繰り返している間に、気づいたら、ポイントカードで財布がパンパンに膨れ上がっていたという人も多いのではないでしょうか。
たいして欲しいものがなくても、「あと10ポイントでスタンプが貯まるから、何か買おうかな」と思ってしまう。
「今日はポイント5倍デーだから」と、それほど欲しくないものまで買ってしまう。このように、ポイントカードは〝買い物欲〟増大のもとなのです。
入社1年目の人は、ただでさえこれまでと比べて行動範囲が広くなり、今まで行かなかったようなお店に行く機会が増えるでしょう。
そのときに、行く先々でポイントカードをつくってしまうと、使わなくていいお金を使う機会を自ら増やしてしまうことになります。
つまり、「浪費」する機会を増やしてしまうのです。