M&A専門家チームをまとめる「ワンストップ」型のアドバイザー。今回は、このアドバイザーを見極めるポイントを「チェックリスト」を用いながら見ていきます。

専門家集団をまとめるには優秀な「指揮者」が必要

M&A専門家集団をオーケストラに喩えるのなら、ワンストップサービスの窓口にいるアドバイザーは指揮者です。全体の調和を考えながら、M&Aが滞りなく進むように、またM&Aが成功裏に終わるように、専門家たちの舵取りをしていく優秀な指揮者をどうぞ見つけてください。

 

具体的なアドバイザーに心当たりがなく、誰に相談すればいいのか迷っている場合は、次のチェックリストを参考にアドバイザー探しを始めるといいでしょう。

報酬面でも透明で誠実かどうかを見極める

□ M&Aを専門ビジネスにしているか

M&Aは単なる後継者探しではありません。企業の未来を決める経営戦略のひとつです。だからこそ、積極的な提案がされなければなりません。そのためには、M&Aを数多く手掛けた経験と豊富なノウハウが必要です。「会社にとって、社長にとって、一番いいM&Aとは何か」を考えて、ベストな提案ができるアドバイザーが理想です。

 

□ 信頼関係を築ける相手か

M&Aでは会社や社長に関する情報を細部までアドバイザーに預けることになります。秘密保持が徹底していることは絶対条件です。それに加えて、社長の家族など背景部分にまで配慮して、真摯に相談に乗ってくれる相手を探します。また、M&A専門をうたった業者でも、専門性の名のもとに不透明な報酬を要求してくるところも一部にはあります。報酬面でも誠実であるかどうかを見てください。相場が分からない場合は、セカンドオピニオンを求めることも考えます。

 

□ 的確なスキームや価格を見極められるか

専門知識やノウハウを駆使して正しいスキームや価格を見極め、提示してくれるかどうかを見ます。提示された内容が理解できないときや納得がいかないときは、正しく分かるまで説明を求めてください。それで相手がいい加減な説明しかしてくれなかったり、根拠をしっかりと示せなかったりする場合は、相手に十分な知識やノウハウがないのかもしれません。

 

□ 企業価値を高める提案ができるか

会社の譲渡を決めた後も気を抜くことなく、M&Aの直前まで収入や利益が増加する方策を提案してくれるかどうかも重要です。業績の悪化はM&Aの交渉を不利にするからです。また、企業の価値を下げない努力も必要です。従業員を取り巻く労務関連、契約書をはじめとする法務関連などについて改善を図ってくれるかどうかをチェックします。

 

□ 業界に精通しているか

承継事業の業界の動向を敏感に捉え、M&Aのベストタイミングを見極める目を持っていることは重要です。その業界に顔が利いたり、ネットワークを広くもつアドバイザーのところには有意義な情報が多く集まってきますから、M&Aのタイミングの見極めなどの精度は高くなります。売り手の業界位置、特異性、業界独特のルールに従って企業価値を正しく判断し、よりよい買い手とマッチングし、後々問題が起こらないように対策を練りながらM&Aを進めてくれるでしょう。

 

M&Aを考える際には、ぜひともワンストップ型のアドバイザーを見つけていただきたいと思います。信頼が置けて、企業の経営に明るく、顧客のことも深く理解して、M&Aにも詳しいアドバイザーなら、困ったときに助けてくれるだけでなく、困らないように先回りしてサポートしてくれるでしょう。

本連載は、2015年9月25日刊行の書籍『後継ぎがいない会社を圧倒的な高値で売る方法』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

後継ぎがいない会社を 圧倒的な高値で売る方法

後継ぎがいない会社を 圧倒的な高値で売る方法

岡本 雄三

幻冬舎メディアコンサルティング

「後継者がいない」「後継者がいても継がせたくない」そう悩む中小企業経営者が増えています。しかし、廃業となると、経営者自身の連帯保証の問題や従業員の生活の保証、取引先への影響などもあるため、なかなか踏み切るのは難…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧