周辺相場より高い家賃でも稼働率90~93%を維持
これまでに筆者が手がけたミュージションは、川越、志木、登戸、野方の計4棟あり、その平均稼働率は90~93%です(この他に分譲マンションのミュージション新江古田がありますが、ここでは割愛します)。
ミュージションの家賃を知っている不動産業者がこの数字を聞くと、「あの家賃でよくそんなに埋まりますね」と驚きますが、筆者は当然のことだと思っています。なぜなら、ミュージションに住みたい人にとって、ミュージションは高い家賃に相当するだけの価値があるからです。
稼働率90~93%という数字を聞いてもピンとこない方がいるかもしれないので、この数字がどの程度のレベルなのかを説明しましょう。
わかりやすい比較の対象として、テレビコマーシャルなどでよく名前を聞く大手アパート業者があります。彼らが建てているアパートの稼働率は、約81%(2010年3月時点)です。ただし、このような業者は普通、空室を埋めるためにプレゼントで付加価値をつけたり、家賃を下げたりと、何かしらの対策を講じていきます。そういった特別な対策を講じて、この数字になっているということです。
また、この数字は、新築物件と中古物件を合わせた平均です。一般的な物件では圧倒的に新築が埋まりやすいことを考えると、新築の入居率は100%に近いでしょう。その上で平均が80%台ということは、中古物件の中には入居率が、70%、60%というものも含まれてくるはずです(築年数が経過した物件をお持ちの大家さんなら、この数字は他人事ではないでしょう)。81%という数字には、そのような背景があることを理解しておいてください。
同じ価値を持つ物件がないため、家賃交渉に強い
一方、ミュージションは築12年目を迎える川越でも入居率90%を保っています。しかも、家賃は周辺相場の1.3倍という新築時の設定からまったく下げていません。さらにいえばミュージションは、原則的に礼金と敷金を2ヵ月ずつに設定しています。そのため、ミュージションに引っ越してくるためには前家賃なども含めると、初期費用に60万~70万円が必要です。
それでも、ミュージションの入居率が下がることはこれまでありません。その理由は、ごく単純です。ミュージションと同じ価値を持つマンションが他にないからです。
「少し値下げしてもらえませんか?」と聞くことで、「だったら、他の方に譲りますから、お引き取りください」といわれることを、入居希望者は恐れています。そのくらい、ミュージションを選ぶ方は、「ここでなければダメだ」という強い気持ちで引っ越してこられるのです。