前回、オアフ島の不動産価格推移が米国本土、またハワイ州の他島と比べて非常に安定した伸びを見せていることを確認しました。今回はその一例として2006年に竣工した高級コンドミニアムの代表格、Hokuaという物件を見ていきたいと思います。

工事開始前に95%が売却済みとなったHokua

2006年に完成したHokuaは、40階建て、総戸数247戸のコンドミニアムで、当時周辺に建てられていたものと比較しても、飛びぬけた高級な造りで計画、竣工されました。

 

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価格も当時の基準ではかなり高く設定されており、ワイキキで販売された物件の中間価格は1スクエアフィート*辺り539.76ドルだったのに対し、アラモアナ・カカアコ地域に建てられたこのHokuaの平均価格は、更に高い1スクエアフィート辺り約609ドルとなっていたにも関わらず、2003年11月に工事が開始される前に、全戸のうち95パーセントが既に売れていました。

 

2006年オープン時のStar Bulletinによる記事**では、「1990年代初頭に日本のバブルが弾け一旦は動きが無くなったと言われたホノルルの不動産市場だが、このプロジェクトによってまだまだ可能性があることが証明された」として紹介されています。

*1スクエアフィート=0.09290㎡

**ホノルルを拠点とした日刊新聞。2006年1月12日の記事より引用。http://archives.starbulletin.com/2006/01/12/news/story04.html

 

部屋の特徴としては、全室がオーシャンビューを確保していること、また窓は床から天井までのガラス張りとなっている為、前に広がるアラモアナ・ビーチ・パーク、そしてそのすぐ奥に広がるオーシャンビューを堪能できること、備え付けられる設備が大変充実していることが挙げられます。

 

部屋のタイプは2ベッドルーム以上と、ゆったりとした造りのユニットばかりである点や、サウナ付きのジムやテニスコート等、高級コンドミニアムにふさわしい設備が揃っており、今やホノルルを代表する高級コンドミニアムと言っても過言ではありません。

価格上昇を続けながら不動の地位を築き上げたHokua

2006年竣工時には1スクエアフィート辺りの平均価格が約609ドルだったHokuaですが、2015までの間にその平均価格はどのように変化してきたのでしょうか。

 

MLS(Multiple Listing Service)という、不動産業者によって情報共有されている売買データサイトから調べた結果、次のような数値となりました。

 

 

2006年1年間で見ると、平均価格はすでに竣工時の609ドルから約640ドルへと上昇しており、その翌年(2007年)には約2倍の1270ドルまで上昇しました。その後、やはりリーマンショックの影響を多少なりとも受けましたが、2007年以降の最低値は2009年の約1050ドルと、竣工時から見るとそれでも高い数値を保ち、2010年以降はさらに緩やかな上昇を見せています。

 

2015年1月1日から10月31日の間には、9件のリセール(再販)が行われました。これらの販売された物件の平均価格は257万8,444ドルで、1スクエアフィート辺りの平均価格が1,476.26ドルとなっています。

 

このスクエアフィート単価は2006年からの10年間で最高値となり、開発が進むアラモアナ・カカアコ地域の中においても、Hokuaというコンドミニアムが不動の地位を築き上げていることを示していると言えます。

目安は「1スクエアフィート辺り約1,500ドル」

具体例として、Hokuaのある1室の価格変動を見てみましょう。

 

こちらの部屋は上層階の2ベッドルームで、ビルのセンターに位置しているビューが最も良いと言われるユニットです。2006年1月11日に登記された際の価格は150万ドルでした。その後2012年に転売された際には395万ドルで取引が行われ、この時点で既に2.5倍以上となっています。

 

そして、2015年に再度転売が行われ、価格は440万ドルにて取引されました。この部屋のスクエアフィート単価は、2006年は約760ドル、そして2012年には1,990ドルとなり、2015年には2,255ドルと、2000ドルを超えてきました。これはHokua竣工から3年後の2009年に竣工した、ホノルルの中心部ワイキキに位置するTrump International Hotel Waikiki Beach walkの同程度の部屋に匹敵する価格帯です。

 

最後に、2015年のTrump International Hotel Waikiki Beach walkのスクエアフィート単価と比較してみましょう。

 

1月1日から10月31日までの間に20件がリセールされ、それらの平均価格は138万7,310ドルで、1スクエアフィート辺りの平均価格は1,537.31ドルでした。

 

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Hokuaにはない、スタジオ(ワンルーム)の部屋も用意されていることもあり平均価格は低めとなりましたが、スクエアフィート単価はHokuaの1,476.26ドルとさほど変わりが無く、2015年現在、一般的に高級コンドミニアム、または高級ホテルレジデンスと呼ばれる物件を検討される場合には、1スクエアフィート辺り約1,500ドルから、ということを念頭に置いておくと良いでしょう。

 

現在は価格が緩やかに上昇している傾向がありますが、短期間で2倍になるような動きは見せていないため、そういった意味では2006年に竣工し、ホノルルの新たなスタンダードを築き上げたHokuaは特別な存在であったと言えます。

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