2階建ての建築物だと容積率に無駄が出る土地も…
私が3階建てを建築するのにふさわしいと考えているのが、この建ぺい率60%で容積率160%の土地です。建てられる上物に制限があるので、とりわけ価格が安く、入手しやすいのが魅力です。いわば土地の穴場。
実際に130㎡の土地があったとして、建物の面積は78㎡で部屋面積の合計は208㎡になります。78㎡すべてが部屋に使われるわけではなく、一部は通路や階段にあてられるので、実際のところは64㎡程度が部屋面積の合計になります。
その土地に3階建てを建てた場合の部屋面積の合計は次のようになります。
64㎡×3階=192㎡
ギリギリ、容積率の制限である208㎡以内におさまっています。建築可能です。これが2階だとどうでしょうか。
64㎡×2階=128㎡
80㎡も容積に余裕が出てしまいます。これは、土地を十分に活かしきれず、空間を無駄にしていることを意味しています。
土地を無駄なく使い切れる「3階建て」
せっかくもっと高い家賃収入を見込める建物が建てられるにもかかわらず、2階建てアパートを建てている。そういった土地が、駅徒歩15分以内にたくさんあります。非常にもったいない話です。
無駄なく空間を使い切っている3階建ては、土地の持っている性能をフルに活かし、投資効率を最大限に引き上げている建物ということです。
ほかにも新築・木造・3階建てアパートは、建物の絶対高さの制限や道路斜線制限など、制限が厳しい土地のさまざまな法的規制にぴったり収めることができています。安い穴場の土地を美味しく料理できるのが3階建てなのです。
[図表]3階建てで土地をムダなく使い切る