今回は、サラリーマン大家は「新築物件」からスタートすべき理由を見ていきます。※本連載は、アパート経営で資産形成をするサラリーマンから絶大な支持を受ける、株式会社アメニティジョイハウス代表取締役社長・田脇宗城氏の著書、『不動産投資は「新築」「木造」「3階建て」アパートで始めなさい! 』(あさ出版)の中から一部を抜粋し、副業を考えるサラリーマンにとって「新築・木造・3階建てアパート」による不動産投資が向いている理由を説明します。

1棟目が新築だと、2棟目以降の銀行融資がつきやすい

前回の続きです。

 

借入残高の評価

スタート物件は新築物件が向いていることを、別の角度から見ていきましょう。

 

アパート経営で、さらに収益を伸ばしていきたいなら、2棟目、3棟目と所有物件を増やしていくべきです。もちろん2棟目以降も銀行から融資を受けることになりますが、その際に1棟目とはどのような違いが出てくるかを考えてみましょう。

 

融資を審査するとき、銀行はまずお金を借りる側に借金がないかを調べます。

 

このとき、すでにローン返済中の物件の借入残高があると、借金のひとつとして数えられます。借入残高とは、借りた金額(元金)から返済した額(利息分を除く)を引いた、借金の残額のことです。

 

「それなら、借入金額の大きい新築のほうが、2棟目を建てるときに不利になるのでは?」

 

そう思われるかもしれません。

 

確かに中古よりも新築のほうが借りた金額は大きくなりがちなので、2棟目以降を建てる際も借入残高はたくさん残っていることでしょう。

 

しかし、実際のところ銀行が評価するのは、借入残高そのものではありません。

 

借入残高はどのくらいのペースで減っているか」や「返済中の物件には現在どのくらいの資産価値があるのか」といった点を銀行は審査の対象とします

 

では、この借入残高と資産価値についてもっと詳しくご説明していきます。

借入残高と資産価値の関係から「金利」を比較すると・・・

借入残高と資産価値の関係

ここでは前回、例に出した「金利4.5%で5775万円の融資を受けた中古物件」と「金利0.8%で9300万円の融資を受けた新築物件」で、借入残高について見ていきます。

 

下記図表の5年後の借入残高に注目してください。中古物件は5775万円のスタートから、500万円程度しか借入残高が減っていません。対して新築物件は9300万円からスタートして、5年後には1400万円近く借入残高が減っています。

 

[図表]新築と中古の借入残高の比較表

 

さらに年数を追っていくと、新築は15 年を過ぎたあたりで4400万円ほど借入残高が減って折り返し地点が見えてくるのに対し、中古はまだ2000万円程度しか借入残高を減らせていません。

 

なぜこれほど借入残高の減るスピードに違いが出るかというと、金利が違うからです。中古物件は金利が高いため、返済額のうち利息の占める割合が大きくなってしまっています。利息分が高いほど、元金分の返済に充てる金額は少なくなり、借入残高の減るペースは遅くなります。

 

さて、この借入残高の差がどんな結果を生むのでしょうか。

 

実は、この減った分の借入残高こそ、資産価値の評価と見なすことができます

 

たとえば1棟目の経営を始めてから5年目で次の物件の購入を決めたとき、500万円しか借入残高が減っていない中古物件と、1400万円も借入残高が減っている新築物件では、間違いなく後者のほうが高い資産価値を持っています。

 

したがって、銀行から融資を受けるときも有利に働くのです。

本連載は、2017年3月19日刊行の書籍『不動産投資は「新築」「木造」「3階建て」アパートで始めなさい! 』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

不動産投資は 「新築」「木造」「3階建て」  アパートで始めなさい!

不動産投資は 「新築」「木造」「3階建て」 アパートで始めなさい!

田脇 宗城

あさ出版

本書はサラリーマンだからこその副業でも失敗しないアパート経営を確立した著者が、成功の法則のすべてを大公開します。 新築・木造・3建てアパート経営とは? ★木造だけどマンションのようなゴージャスな造り ☆木造な…

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