中古は4.5%、新築は0.8%という例なら…
前回の続きです。
融資を受ける上で重要となってくるのが金利です。
新築が超低金利で融資を受けられることは、著者書籍『不動産投資は「新築」「木造」「3階建て」アパートで始めなさい! 』の第1章でもお話ししました。例に挙げているふたつの物件でいうと、中古は4.5%、新築は0.8%でした。
金利は時代によって変動していきますが、2017年1月現在では、このくらいの数値がリアルなところだと思います。
さて、この金利差が返済額にどれだけの差を生むのか。
オーナー目線でいうと、利息分でどれだけ余計な費用を支払うことになるのか。
実際に計算しましょう。返済総額を元金分と利息分に分けて、新築と中古を比較すると、下記の図表のようになります。
[図表]アパート経営のしくみ
高金利で融資を受けて中古アパート経営をすることが、どれだけ余計な利息分を払う結果になるかがよくおわかりいただけたかと思います。
新築と中古、4%弱の金利差が、支払うトータルの額にこれだけの差を生み出します。
低金利融資で中古を購入すると、返済期間が短くなる
ちなみに、中古物件を低金利融資で購入することは無理ではありません。
しかしこの場合、返済期間は10年程度と極端に短くなります。その分、月々の返済額が高額になってしまい、家賃収入を上回ってしまうでしょう。手元に利益を残したければ、数千万円規模の自己資金が必要となってきます。
低金利融資での中古物件は、返済しながら利益を出していくサラリーマン大家の経営スタイルにはマッチしないということです。
はたしてこんな新築超低金利の時代に、サラリーマン大家がわざわざ高金利で融資を受けてまで中古物件を買う必要なんて、一体どこにあるのでしょうか。
この記事は次回に続きます。