普及率は26パーセントと低迷・・・経営環境が妨げに
経理現場を劇的に変えるクラウド会計ソフトですが、その普及率は26パーセントです(出典:「平成28年版情報通信白書」総務省)。ところが、そんななか、freee社は平成29(2017)年2月時点で、70万社の小規模企業から支持を得るという快進撃を続けています。
普及率低迷の主な原因としては、既存の会計ソフトメーカーの反発や既存の中堅会計事務所の無関心、小規模企業の無知ないし配信される情報量の少なさが挙げられます。
このようにして、現在、クラウド会計ソフトの普及は、八方塞がりの経営環境に阻まれています。小規模企業でも、在宅勤務を含めた経理体制の構築には、遅くともあと3年から5年はかかるでしょう。
どう対処するかは、経営者それぞれの判断ですが、その対処の結果は、小規模企業の企業存続に大きな影響を与える事案には違いありません。
クラウド会計ソフトは今後2、3年で劇的に浸透する!?
では、今後平成32(2020)年過ぎまでのマクロ経済を見て、小規模企業の経理体制はどうすればよいでしょうか。それは一にも二にも「会計ソフト」の選び方にかかっています。
また、同調査によると、クラウドサービスを利用する理由として下記が挙げられています。
①資産、保守体制を社内にもつ必要がない。
②どこでもサービスを利用できる。
③初期導入コストが安価だった。
この調査を見ても、クラウド会計ソフトは今後2、3年で小規模企業に劇的に浸透するという予測に至ります。
クラウド会計ソフトは、インターネット上で情報通信技術(ICT〔Information and Communication Technology〕)の劇的進歩がもたらした、「利便性の向上」と「価格破壊」という経済現象の真っただ中で、急激な普及を始めています。
そして、小規模企業には、クラウド会計ソフトの利用という経営変化に加え、「経理職の素人化」という労務面での大きな経営上のメリットがあります。