前回に引き続き、「白内障の手術後のトラブル」に関するQ&Aを見ていきましょう。今回は、白内障手術の術後に感じる違和感や不便さ、また、糖尿病患者が白内障の手術を行う際に起こりうるトラブルについて説明します。

多くの眼内レンズには「調節機能」がない

Q:白内障の手術後、左右で大きさが違って見えたり、手元の作業に不便さを感じています。

 

A:白内障の手術後は眼内レンズが目の中に入りますが、その眼内レンズには調節機能はない(調節眼内レンズ、多焦点眼内レンズでない限り)ので、眼鏡で調節が必要になります。

糖尿病で網膜に病変がある場合、浮腫ができやすい

Q:糖尿病患者です。白内障手術直後から目に違和感があり、ないはずの影が見えたり、ゆがんだりします。「網膜の腫れが原因」と言われました。

 

A:白内障手術後に網膜(黄斑)に浮腫が起こることがあります。最近は低侵襲(ていしんしゅう)と言い、傷口が小さく体にダメージが少ない手術になり、また、予防のための点眼薬も使用するのでほとんど起こりませんが、以前は手術後の合併症として大きな問題で、特に糖尿病があると起こりやすいと言われています。

 

また糖尿病で網膜に病変がある場合、血糖のコントロールがしっかりしていないと悪化することがありますので、注意してください。

目の悩み・疑問がスッキリ解決する500のQ&A

目の悩み・疑問がスッキリ解決する500のQ&A

小島 隆司

幻冬舎メディアコンサルティング

「白内障の手術受けるべき?」「目がかすんで見えるけど、これって病気?」ウェブ上の「眼科相談室」には、毎日全国の方々からたくさんの悩みが寄せられています。著者は、約10年間にわたって約6000件以上の質問に丁寧に答え…

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