10〜20分ほどで済むことが多い「白内障手術」
医療技術が進歩し、現在では白内障手術は10〜20分ほどで済んでしまうことがほとんどです。ゆえに、日帰り手術が一般的になっています。
「でもやっぱり目の手術は怖い」と思って長期間点眼薬を使用されている方もいますが、点眼薬では進行を遅らせることはできても、白内障を治すことはできません。長年点眼薬と定期検診を受けながら徐々に視力が落ちていく生活を続けるよりも、さっと手術をしてしまって、本来あるべき視力のもとで生活していくほうがいいのです。
白内障の手術方法は3種類・・・医師とよく相談を
一般的に白内障手術の方法は3種類あります。ひとつめは「水晶体超音波乳化吸引術」です。この方法が現代の主流になっています。濁った水晶体の中身だけを砕いて吸いだし、かわりに眼内レンズを挿入します。
2つめは「嚢外摘出術」です。白内障を放置しすぎて水晶が砕けなくなるほど固くなってしまった場合に行います。眼球を半周近く切断し、眼内レンズを挿入する術法です。傷口を縫合するため、術後の炎症を起こしやすい、糸で縫うので眼球がひずみ、乱視を起こしやすいという特徴があります。
3つめは「嚢内摘出術」です。この方法はあまり行われることはない特殊なケースですが、水晶体を包んでいる袋(嚢)ごと取り除く手術です。嚢ごと取り出してしまうので眼内レンズは挿入できないので、眼鏡などで視力を合わせる必要があります。
進行状況によってどの術法が適切か見極める必要があるので、医師とよく相談して決めましょう。
[図表]白内障手術