『現代建築の美と機能性を実現する 生産設計と施工図の世界』
木村 浩之
出版社名:幻冬舎メディアコンサルティング
発行年月:2025年9月
どんなに優れた「設計図」も、実現するためには「施工図」が欠かせない!
数多くの有名建築の生産設計を手掛けてきた第一人者が施工図の役割と魅力を実例とともに語り尽くす!
建物の図面と聞いてまず思い浮かべるのは「設計図」ですが、「施工図」という言葉にはなじみがない方が多いのではないでしょうか。実際、建築を学ぶ学生でさえ、その役割を正しく理解していないことがあります。
施工図とは、その名のとおり施工に用いるための図面です。現場で職人たちが工事を進める際に参照するのは設計図ではなく、この施工図になります。建物は、給排水や空調、電気設備、サッシ、内外装の仕上げ材など、膨大な数の部材や設備によって成り立っています。施工図には、躯体図や仕上げ図、各部材の製作図に含まれる寸法や情報が集約され、部材の配置や組み立ての順序が明確に示されているのです。つまり施工図とは、設計の意図を現場で形にするための“実行の図面”といえます。
著者は約35年間にわたり生産設計に携わり、代官山アドレス、日本科学未来館、SONY CITYなど数々の著名な建築物の施工図を担当してきました。2021年からは生産設計を専門とする会社を率い、約50人のスタッフとともに事業を展開しています。
本書では、著者の経験を踏まえて、生産設計という仕事の内容とその重要性、そして施工図の魅力を、実際の作図例を交えながら丁寧に解説しています。施工図と生産設計の世界を現場から初めて体系的に語り尽くした本書は、建築をこれまでとは少し違った角度から楽しめる一冊です。
掲載記事
[連載]現代建築の美と機能性を実現する生産設計と施工図の世界
- 【第1回】 建築確認にも不要な「施工図」が、なぜ現場の最優先事項なのか? 設計図との決定的な違い 2026/04/13
- 【第2回】 なぜ日本人は1ミリのズレを「気持ち悪い」と感じるのか? 施工図に宿る「納まり」の美学 2026/04/14
- 【第3回】 床の間には「黄金比」があった…室町時代から伝わる寸法図「木割り」が現代に教える美の法則 2026/04/15
- 【第4回】 1台1,000万円のCAD導入が教えてくれたこと…新宿パークタワーの難工事を支えた「手描き時代」の習慣 2026/04/16
- 【第5回】 サグラダ・ファミリアに学ぶ「非合理」の価値…効率を超えた先にしか宿らない「建築の美学」 2026/04/17
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