『日経平均3万円 だから日本株は高騰する!』
今井 澂
出版社名:フォレスト出版
発行年月:2018年1月
●日経平均3万円! 安倍政権発足からの著者の主張が現実味を帯びてきた
経済予測は水ものですが、著者の今井氏は、第二次安倍政権が発足した当時から言い続けてきたことがあります。
「安倍政権は長期政権になる。アベノミクスは岩盤規制に風穴を開け、外交でもイニシアティブを発揮する。マイナス金利で銀行は再編され、公的資金も株支えになる。2020年には日経平均3万円が見える」
今回の本では、その時期が早まりそうとの見解です。
相場の世界には、「半値戻しは全値戻し」という経験則があります。株価が高値から大きく下がっていたとしても、その下げ幅の半値を戻すほど相場が強ければ、株価はやがて元の高値に戻るという意味です。
そして株価は、歴史的高値を付けた1989年12月の3万8915円から2009年3月の安値7054円の半値をあっさりと抜いてしまいました。
とはいえ、私たちの実経済にあまり実りの感じられないアベノミクス。それが2017年10月22日の衆院選挙の大勝で、賃金上昇にも拍車がかかってくるというのです。
それこそ、日本が抱えていた長いデフレ経済を脱却し、日本が世界に先駆けて繁栄していくスタートとなるのです。
●「韓北合邦」と「トランプ辞任」という危険なシグナル
しかし、前作『恐慌化する世界で日本が一人勝ちする』でも述べたように、世界の恐慌化は続いていきます。何より喫緊の問題は「北朝鮮」です。
6回目の核実験を行い、ICBMを発射するかの国は、米中の電撃侵攻による崩壊というシナリオが描かれています。しかし問題は、北朝鮮が崩壊したあとのことです。
米国はトランプ政権になって、いずれ東アジアから手を引く考えを持っています。北寄りの韓国大統領、中国の習体制のもと韓国は北朝鮮と合邦し、中国を交えた3国経済ブロックが出来上がるシナリオもあり得ます。
いっぽう米国では、現在も続く「安倍おろし」同様、「トランプおろし」がペンス副大統領以下の閣僚たちによって画策されており、トランプが辞任に追いやられる可能性も出てきました。
これから混沌とする世界、とくに東アジア情勢はどうなっていくのか。この舵取りこそが、本当に待ち受ける日本の「国難」なのです。
●国難選挙の本当の意味。日本に迫る真の国難は東アジア情勢
2017年10月22日の衆院選挙は、「安倍おろし」選挙の一方で、「国難選挙」と呼ばれていました。それが、先ほども述べた東アジアの行く末です。
北朝鮮崩壊による難民問題での、テロ工作員入国防止をどうするか、おそらく1兆円の拠出が求められる財源をどう生み出すか、韓国が核シェアリングになったら、日本も核シェアリングを受け入れるのか。まさに国難が待ち受けています。それでも日本は大丈夫なのか。
詳しい内容は本書に譲りますが、安倍政権は改憲に突き進むでしょうし、財源に関しては、おそらく2018年に金融専門家会合が開かれ、「永久債」発行による新たな財源が生まれる可能性があります。
こうしたことから、有事にあっても外国人投資家は日本を信用し、これからますます日本株の高騰が予見されるのです。
掲載記事
[連載]日経平均3万円…日本株上昇相場の波に乗る「強気の投資戦略」
- 【第1回】 恐慌に向かう世界経済…なぜ日本株だけが一人勝ちするのか? 2018/05/14
- 【第2回】 恐怖が支配する株式相場で役立つ「ロングショート戦略」とは? 2018/05/21
- 【第3回】 投資対象として注目したい、日本の「成長産業」とは? 2018/05/28
- 【第4回】 発展を続ける「AI」…株式投資の注目銘柄は? 2018/06/04
- 【最終回】 さらに値上がりしても・・・「仮想通貨投資」がお勧めできない理由 2018/06/11
人気記事ランキング
ばあちゃん、ウソだろ…20年前に祖父から5億円を相続した90歳祖母が死去。遺産を調べた相続人〈35歳孫〉がびっくり仰天!記録を「思わず二度見」したワケ【相続の専門家が解説】
「親が亡くなったら、真っ先にコンビニへ走る」が新常識!相続手続きで困らないためにやるべき、たった一つのこと【税理士が解説】
年金の繰下げなんてしなきゃよかった…月13万円が18万円に増えた70代男性、安泰の老後を送れるはずが「取り返しがつかないことをした」と涙したワケ
年金月30万円の70代夫婦“悠々自適な老後”が一転…37歳“出戻り娘”が言い放った「まさかのひと言」に温厚な妻が大激怒【CFPが解説】
「月収22万円・東京で頑張る23歳長男」が心配で…東北新幹線でわざわざ上京の「53歳母」、息子が住むアパートをこっそり訪問。そこで目にした「驚愕の光景」
我慢が限界突破…「年金25万円」家族にすべてを捧げた元地方銀行員、勤労の成果「退職金2,000万円」が老後5年で底をついた理由【FPが解説】
「退職金2,800万円」「貯金4,000万円」60歳定年退職のサラリーマン夫、花束を抱えて家路…自宅で待っていた妻の「衝撃のひと言」に戦慄
税務署は見ている…税務調査の標的になりやすい個人事業主の特徴9選
「親が亡くなったら、真っ先にコンビニへ走る」が新常識!相続手続きで困らないためにやるべき、たった一つのこと【税理士が解説】
「親が亡くなったら、真っ先にコンビニへ走る」が新常識!相続手続きで困らないためにやるべき、たった一つのこと【税理士が解説】
45歳男性「住宅ローンと子供の学費で火の車」だが…田舎の母からきた突然の電話に「どうすれば良いのか」
死んでも死にきれない…「年金月14万円」「夫の遺産1億円」でお迎えを待つ79歳女性、自分亡き後、是が非でも相続させたくない「にっくきあの女」【FPが解説】
「帰って。もう来ないで!」年金月12万円、73歳独居母が湾岸タワマン30階の一室に〈必死で隠したもの〉…35歳娘の訪問を拒んだ悲しい理由【FPが解説】
43歳サラリーマン、実家の仏間の床から出てきた〈タンス預金8,000万円〉に歓喜→1年後〈追徴税額4,500万円〉で悲鳴…家族すら知らなかった「タンス預金」が税務署にバレた理由【税理士が警告】
メルマガ会員登録者の
ご案内
メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。
メルマガ登録- 12/22 今さら人には聞けない「家族信託」の基礎と使い方を総ざらい 150件を超える家族信託の支援をしてきた 専門家だから語れる活用事例も!
- 12/24 <令和7年度>税制改正大綱を徹底解説 最新情報から見る資産運用への影響と対策
- 12/25 相続あるある「あなたの希望する遺産分割は認められる?」「当事者が多数いる場合にはどうしたらいい?」
- 12/29 <令和7年度>税制改正大綱を徹底解説 最新情報から見る資産運用への影響と対策
- 01/04 預金中心の人必見!資産の目減りに気づいていますか? “新NISA”を活用したインフレ時代の「資産保全」 【見逃し配信special】
- 01/04 「暦年贈与」と「相続時精算課税」どちらを選ぶ? 改正のおさらい&これからの相続税対策 【見逃し配信special】
- 01/04 「相続登記」を放置するとどんなトラブルに?! 2024年4月施行「相続登記の義務化」を 専門弁護士がイチから解説 【見逃し配信special】
- 01/05 認知症対策、遺言の代用として使える 「家族信託」の設計・契約のポイント <事例解説編> 【見逃し配信special】
- 01/05 業者がうたう“表面利回り”を鵜呑みにするな! あらゆる事態を想定した 「不動産投資の収支」大研究 【見逃し配信special】
- 01/05 「とりあえず法定相続分の共有」で生まれた問題とは? 実際のトラブル事例から学ぶ、相続の揉めるポイントと回避策 【見逃し配信special】
- 会員向けセミナーの一覧