今回は、恐怖が支配する株式相場で役立つ、「ロングショート戦略」について説明します。※本連載では、国際エコノミスト、マネードクターとして活躍する今井澂氏の著書、『日経平均3万円 だから日本株は高騰する!』(フォレスト出版)から一部を抜粋し、なぜ日本株は上昇するのか、そして、その上昇相場の波に乗る「強気の投資戦略」について説明します。
買い銘柄と空売り銘柄の「両方を持つ」戦略
恐怖が支配する相場で有力なのは「ロングショート戦略」です。
これは、買い銘柄と空売り銘柄の両方を持ち、相場が上へ行っても下へ行っても利益が出るようにするやり方です。つまり、相場が上昇した場合によく上がる株を買い、相場が下落したときによく下がる株を空売りして、その差額で利益をとる戦術です。
これは、ヘッジファンドのディーラーがよく使う手です。腕に自信のある方は、ロングショート戦略で利益を上げることをお考えになるのがいいと思います。
自身で行うのが難しい人には、投資信託という選択肢も
ただし、個人投資家はプロではないし、しかも仕事を持っているため相場に張りついている時間もありませんから、なかなか思うようにはいかないかもしれません。そのための銘柄選びも難しいでしょう。
そこで私がご紹介するのは、日本株ロングショート戦略ファンド「いつつぼし」(販売日産証券/設定・運用ファイブスター投信投資顧問)です。
これは、プロ投資家や年金基金向けのヘッジファンド運用の投資信託を国内公募投資信託として募集するものです。中長期の安定的な絶対収益の獲得を目指すいっぽうで、短期投資の積み重ねによるリターン確保を行っていることが特徴。約4000銘柄から広くロングとショートの投資対象を選ぶことでリターンの極大化を目指すとしています。
購入時の手数料は無料で、大きな資金力を持たない個人投資家にも利用しやすいファンドと言えるでしょう。
国際エコノミスト
マネードクター
1935年東京生まれ。浦和高校、慶應義塾大学経済学部卒業後、山一證券入社。山一證券経済研究所、山一投資顧問を経て、日本債券信用銀行顧問に転職。「証券から銀行への珍しい転職」として脚光を浴びると、英国との合併会社である日債銀ガートモア会長、日債銀投資顧問専務、慶應義塾大学商学部講師、白鴎大学経営学部教授などを歴任。 証券と銀行の両業務を経験、一貫して、「情報」と「市場の資産運用」をつなげる仕事に携わる。 また、世界で初のヘッジファンドについての書籍を執筆、日本で初めてヘッジファンドを買った人物としても知られる。TBS「サンデーモーニング」、テレビ朝日「サンデープロジェクト」、テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」などの番組で活躍、自身の名を冠した「今井澂の美女とヤジ馬」は好評を博し長寿番組に。
現在も、講演を年間80回以上行うなど、活発に活動。公益財団法人年金シニアプラン総合研究機構理事、NPO 法人金融知力普及協会理事を務める。
主な著書に『シェールガス革命で復活するアメリカと日本』(岩波出版サービスセンター)、『経済大動乱下! 定年後の生活を守る方法』(中経出版)、『日本株「超」強気論』(毎日新聞社)、『2014-2015日本経済逆転のシナリオ』『2016 日本経済 投資のシナリオ』『進撃する相場の投資術』『恐慌化する世界で日本が一人勝ちする』(以上、フォレスト出版)がある。
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連載日経平均3万円…日本株上昇相場の波に乗る「強気の投資戦略」