著者紹介

川原 淳次

野村アセットマネジメント株式会社

マルチアセット&ソリューションズ担当CIO

1988年東京農工大学大学院工学研究科修士課程修了。同年野村総合研究所入社。米国NRITI出向を経て、1997年野村證券金融経済研究所の主任研究員兼年金・大学向け運用コンサルタント。
2005~09年野村ファンド・リサーチ・アンド・テクノロジー・アメリカ社長兼CEO/CIOとしてヘッジファンド、リアルアセット、プライベート・エクイティのオルタナティブ投資ゲートキーパー。
2011年、ブラックロック・ジャパンを経て、2015年9月より野村アセットマネジメントソリューション担当Co-CIO、2018年4月より現職。

書籍

大学・財団のための ミッション・ドリブン・インベストメント

『大学・財団のための ミッション・ドリブン・インベストメント』

川原 淳次

大学には学生の教育や社会経済貢献のための研究、財団には慈善事業のためになどの組織によって様々なミッションがある。そのミッションは長期的、恒久的に実現するものであり、そのためには財政的に支援する資産運用の長期的視点でなされなければならない。 現在の日本の大学は、18歳人口の縮小、大学間競争の激化、公的支援の縮小、経費上昇などの課題を抱えながら、大学教育の質的向上が求められる。授業料、入学金の拡大が困難ななか、寄付基金を活用した資産運用が大学経営の大きな課題となってきた。 しかし比較すると、数百年の寄付の歴史に基づくエンダウメント・モデルによる資産運用を重ねてきた欧米大学の基金規模がハーバード大学、イェール大学では兆円規模にたっしているのに対して、日本では最大規模の慶應義塾大学でも500億円。欧米の大学では、「寄付募集⇒運用⇒支出の拡大再生産の仕組み」が大学の質的向上と国際的優位を作り出す源泉となっている。 課題解決のキーは、企業改革と同じく大学の運用ガバナンス改革にある。貯めるだけではなく、資産を運用し、ミッションを恒久的に実現するための強固な基盤を築きあげるためのエンダウメント・モデルに基づくベスト・プラクティスを示し、米国大学基金や日米年金基金の資産運用手法を学びながら、日本におけるミッション・ドリブン・インベストメントの提案をする。

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掲載記事

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