前回は、自宅に一人残った夫の「サ高住」への入居事例を紹介しました。今回は、「サ高住」への入居を決めた、子どものいない夫婦の事例を見ていきます。

私たちには子どももいない、親類もいない・・・

前回に引き続き、サ高住へ入居された方々の体験談をご紹介します。

 

F氏:82歳(ご主人) 79歳(奥様)

入居前の住まい:分譲マンション

入居前の家族構成:夫婦で二人暮らし

 

<住み替えを検討したきっかけ(ご主人)>

「5年くらい前です。私は70代後半、妻は70代半ばでした。私たちには子どもがいません。近くに親類もいない。それで何がきっかけという訳でもなく急に将来が心配になってきたんです。

 

そこで、有料老人ホームを探し始めました。3年くらいかけて10件以上見学したと思います。

 

しかし、どこを見ても『入りたい!』と思えるところはなかった。とにかく雰囲気が暗いんです。笑い声が聞こえない。とはいえ、将来の心配は大きくなるばかりです。仕方なくそれでもスタッフが比較的明るいところに決めかけていました。

 

そんなある日です。新聞広告にグランドマストのチラシが入っていました。掲載されている写真の部屋は広くて開放的。しかも、同じ敷地内に子育て世代の賃貸マンションもあり、そちらとのコミュニケーションもあると書いてあります。子ども好きの妻はすぐに見に行こうと言いました」

 

<入居の決め手(奥様)>

「見学に行くと、ちょうど2番目に広い64㎡で2LDKの部屋が空いていました。

 

それまで私たちの住んでいたマンションは、3LDKで117㎡ありました。二人暮らしでは広すぎると思うかもしれませんが、住み慣れた私たちは、できるだけそれに近い広さがほしかったんです。

 

それまで見てきた有料老人ホームの部屋は広くても30㎡程度でした。それに比べグランドマストの部屋は倍以上の広さです。しかも南西の角部屋で日当たりはバツグン。もうこれしかないと思って、夫に相談する前にその場で『ここにします!』と言ってしまいました」

積極的なサークル活動参加で広がった友達の輪

<入居後の感想(奥様)>

「隣に子育て世代の棟があるのがうれしいですね。クリスマスやハロウィーンパーティーで顔見知りになった子どもたちが、朝食のときにレストラン前のウッドデッキから『じぃじ、ばぁば!』と声をかけてくれるんです。もうかわいくて仕方がない。

 

レストラン付きというところも気に入っています。50代の頃から主人が定年を迎えたら家事はしたくないと思っていました。それが70代になってやっと実現してほっとしています。

 

ただ、レストランは毎日は利用しません。ここは近所に活気のある商店街があるので、そこへ惣菜を買いに行くのも楽しいですし、駅も近いので都会へ出てデパ地下で買ってくることもあります。とにかく交通の便がいいので、出不精になることがありません。

 

あと、意外だったのがご近所とのお付き合いです。入居したときは周りが同世代の人たちばかりなので、自然にお付き合いができると思っていました。でも、結構こちらから積極的に話しかけないと顔見知りになれない人もいるんです。だから折り紙やカラオケなどのサークル活動へ積極的に参加して、お付き合いの輪を広げています。

 

リビングアテンダーの方々もそのことはご理解いただいているようで、話が合いそうな人同士の橋渡しをしてくれています。おかげさまで前のマンションに住んでいたときよりもぜんぜんお友だちの数は増えました」

70歳からの住まい選び

70歳からの住まい選び

小山 健

幻冬舎メディアコンサルティング

最高の住み心地・豊かな人間関係・健康面の安心…生涯充実した人生を送るための高齢者向け住宅とは⁉︎ 一人で住み続けるのは不安…でも、老人ホームには入りたくない。70歳を過ぎた人の、新しい住まい探しの教科書です。

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