健康寿命=健康上の問題で制限されず生活ができる期間
日本人の平均寿命は延び続けています。男性は80.79歳、女性は87.05歳(「平成27年簡易生命表」より)。
しかし、いくら長生きできても健康で活発に行動できなければ、100%満足できる生活とはいえないでしょう。健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間を「健康寿命」といいます。日本人の健康寿命は男性71.19歳、女性74.21歳です。平均寿命との差はそれぞれ9.02年と12.40年。
この差が拡大すれば、日常生活に支障がある期間が延びるだけでなく、医療費や介護費も増加します。健康寿命を延ばすことは、自身と国の両方の経済的負担を軽減させることにもつながるのです。
[図表]健康寿命と平均寿命
施設での生活が機能回復の機会を奪う場合も
ところが高齢者向けの施設が、健康寿命を延ばすことを阻害することもあるようです。
たとえば車椅子の問題です。車椅子を使用するのは、必ずしも入居者が歩けないからというわけではありません。本人に歩く意思があったとしても、介護する側が安全で快適に暮らしてほしいと車椅子に乗せてしまうことも少なからずあります。
日本の介護業界は欧米と違って、どうしても「要介護者に楽をしてほしい」という傾向があります。
もちろん親切な気持ちからですが、これが機能回復の機会を奪ってしまっているかもしれないのです。
私たちのサ高住では、入居者が自立した生活を送りながら生き生きと快適に暮らせることを最優先事項としています。つまり、いかに健康寿命を延ばすか、にこだわっているのです。
実際に私たちの物件に入居したことで、健康状態がよくなった次のような例があります。
この話は、次回に続きます。