ちょっとした風邪が重症化、助けも呼べず…
シルバー世代が一人暮らしを続ける危険性や高齢者施設に住む様々なデメリット、そして生き生きとしたあらたな人生を歩むにはサ高住という選択肢が最適ですが、いざ住み慣れた家を離れることを考えると、なかなか腰が上がらないものです。
そこで、すでに私たちのサ高住(グランドマスト)へ引っ越してきた方たちの体験談をご紹介しましょう。どのようなきっかけで転居を決断し、現在どのような生活をおくっているのかなど、参考にしていただければ幸いです。
T氏:86歳 女性
入居前の住まい:一戸建て
入居前の家族構成:一人暮らし
<住み替えを検討したきっかけ>
「9年前に主人が亡くなりました。残ったのは私と小型の愛犬です。その愛犬は本当に賢い子で、『パパがいなくなってさびしいね』と話しかけると『うん』とうなずくんです。その子も3年前に亡くなりました。
その1年後ですから2年前ですね。ちょっと風邪を引いたんです。最初は軽いと思って横になっていたんですが、どんどん熱が上がって食事ができなくなりました。家のなかには私一人。アパートなので隣に誰が住んでいるか分かりません。反対側の隣は、40代のご主人がいる5人家族で私の主人も含めて家族ぐるみでお付き合いしていました。そこに電話をしようと思うのですが、身体が重くてなかなかベッドから出られないのです。そのまま何も食べずに2日が過ぎました。
3日目にやっと起きられるようになって、かかりつけのお医者さんへ電話をしたところ、すぐに点滴を持って来てくれました。そのときに『このまま一人暮らしを続けていたら孤独死しますよ』と言われたんです。私は学生時代に水泳で国体に出たことがあります。だから体力には自信がありました。それなのにとうとうそんなことを言われる年齢になったのか、とちょっとショックでした。
事情を知った銀行の支店長から得た情報
そんなときに普段からお付き合いのある近くの銀行の支店長さんが遊びに来てくれました。その人は主人が亡くなっても、なにかと気にかけてくれていたんです。
支店長さんは、高齢者向け住宅のパンフレットをいくつか持って来てくれました。このなかでも都内のグランドマストが特にお勧めのようで、絶対に見に行くように言われました。なぜかと聞いたところ、自分が近くに住んでいるので評判がいいことを知っているとのことでした。
しかし、私は当時住んでいた場所(神奈川県)にお友だちや行きつけのお店が多かったので離れたくありませんでした。しかし、支店長さんは自分が通勤していてまったく苦痛ではない。電車で気軽に行き来できるので大丈夫、と太鼓判を押します。そこまで言うのならと見学に行きました」