自主管理の場合、家賃水準を維持できないケースも
オーナーの中には、自主管理を希望する方もいます。しかし、できるだけ管理は管理会社などの専門会社に任せたほうがよいでしょう。
実際にオーナーが管理業務を行うのは物理的に大変だということもありますが、何か問題が起こった場合、その部屋だけの問題では収まらないこともよくあるからです。
たとえば、自主管理している部屋が空室になったのに、入居募集を行っている賃貸業者が1社しかないといったケース。古くからというだけの付き合いで、実はあまり積極的に入居募集を行ってくれず、3~4カ月も空室のまま放置されていることがよくあります。その揚げ句に賃貸会社からは入居促進のために家賃値下げの提案をされて、オーナーは言われるままにその部屋の家賃をドンと下げてしまうという話はよく聞きます。
しかし一度家賃を下げてしまうと、成約事例としてその家賃データが残ってしまいます。その1軒の成約事例の履歴が、物件全体の家賃を下げる、ひいては資産価値を下げる引き金になりかねません。
こうしたケースは日頃から多くの賃貸会社と付き合いがあり、周辺家賃相場や空室状況を熟知していれば防げます。数カ月も空室が埋まらないのは、物件や家賃の問題なのか、賃貸会社の募集に問題があるのか、取り扱い物件が多く、多くの賃貸会社を知っている管理会社であればすぐにわかることです。また、先述したとおり管理の専門会社は収入源が毎月の管理手数料ですから、空室は天敵です。オーナーと同じ立場で入居促進に積極的に手を打っていきます。
管理会社なら住人とのトラブル対応も一任できる
それ以外にも、管理では事件とまではいかなくても、面倒なトラブルが起こりがちです。最近であれば無断で民泊に使われるケースなどです。管理会社であれば断固とした対応が可能ですが、自主管理の場合はそうはいかないでしょう。家賃を滞納するなど、好ましくない入居者に退去してもらう際にも、自主管理ではかなりの労力を要します。
さらに近隣住人、地域との円滑な付き合いをするためにも、その地域特性をよく理解した管理会社に日常の物件管理を任せたほうが安心です。これは何も京都物件に限ったことではありませんが、特に京都の場合はマンションの隣に古くからの家も多く軒を連ねているので、近隣への配慮には注意するに超したことはありません。