前回は、事業計画書に説得力を持たせるための「SWOT分析」について説明しました。今回は、事業計画書作成のための「資金繰り表」を自分で作る方法をご紹介します。

社長が作りやすく、わかりやすい形式でOK

事業計画書作りで社長にやっていただきたいことは、「経営改善計画書」と「資金繰り表」の作成です。ざっくりとした内容でかまいませんので、社長自身でこれらを作り、プロに渡してほしいのです。そうすれば、後は銀行が納得するように、プロが実際の事業計画書に落とし込んでくれます。

 

まず資金繰り表ですが、資金繰り表に決まったフォーマットはありません。社長が作りやすく、自分で見てわかる形式であればOKです。どんなふうに作ればいいかわからない方もいるかもしれませんので、参考として見本を挙げておきます(図表)。

 

[図表]資金繰り表のフォーマット

銀行はたいてい1年間の資金繰り表を求めてきます。3月期決算の会社が6月に作成するとすると、資金繰り表の一番左は4月の実績が入ります。左から二番目には5月の実績が入ります。そして、6月~翌年3月まで各月ごとに予想の数字を入れていきます。

 

実績はすでに数字が出ているので、それを記入します。

税理士等に相談しながら数字を埋めていく

予想値では、6月は5月の業績がある程度出ているはずなので、それを鑑みて予想を立てます。たとえば売上でいうと、現時点で入っている受注と、今月中に入る予定の受注を合わせて、だいたいこのくらいという予想を立てます。

 

7月以降の売上についても、おおよその見通しはついているはずですから、それに基づいて予想を立てていけばいいのです。

 

少し難しい作業ですから、税理士やコンサルタントに相談して、手助けをしてもらいながら数字を埋めていくといいでしょう。

本連載は、2016年11月10日刊行の書籍『銀行に好かれる会社、嫌われる会社』(幻冬舎メディアコンサルティング)の本文から一部を抜粋したものです。

銀行に好かれる会社、嫌われる会社

銀行に好かれる会社、嫌われる会社

鈴木 みさ

幻冬舎メディアコンサルティング

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