前回は、取引会社を訪れる銀行員は会社の何を見ているのかを考察しました。今回は、銀行の融資担当者から高評価を得るための「社内環境」の整え方について解説します。

経営者としての視点から「社内」を見渡してみる

前回の続きです。

 

第三者から見られているからだけでなく、経営者としての視点からも一度、社内を見渡してみてください。

 

経営者にとって経営をするということは、社長が船頭となり船を操縦するのと同じことです。社長は従業員やその家族、取引先、自分の家族を船に乗せ、船旅に出たのです。そのすべての人たちの生活を守っていくために、社長は商売を継続していかなくてはなりません。どんなに小さな会社でも、大きな社会的責任が経営者にはあるのです。

綺麗な職場・働きがいのある会社のチェックポイント

●オフィスはきれいに保たれていますか。床にゴミが落ちていたり、壁紙やカーペットが汚れていたり、洗面所が水垢でくすんでいたりしていないでしょうか

 

●それぞれのデスクの上や書棚の中は整理整頓されていますか。資料で溢れかえっていたり、ファイルや冊子が雑多に並べられていたりなどしていないでしょうか。必要な書類がすぐに出てくる状態になっていますか

 

●在庫や機材、道具などはきちんと管理されていますか。まだ在庫が多くあるのに無駄に購入してはいないでしょうか。機材や道具のメンテナンスはできていますか

 

●安打数世界一の記録を樹立したメジャーリーガーのイチロー選手は、自身のバットやグローブをとても丁寧に扱うことで有名です。商売道具を大切に扱わない選手は良いプレーができないのと一緒で、機材や道具を大切にしない会社は良い仕事はできません

 

●福利厚生についてはどうでしょうか。みんなきれいな制服や作業着を着ていますか。椅子はどうでしょうか。壊れそうな椅子に腰かけていませんか。みんなの表情はどうでしょうか。従業員は元気でイキイキと働けていますか。やりがいを持って仕事をしているでしょうか

本連載は、2016年11月10日刊行の書籍『銀行に好かれる会社、嫌われる会社』(幻冬舎メディアコンサルティング)の本文から一部を抜粋したものです。

銀行に好かれる会社、嫌われる会社

銀行に好かれる会社、嫌われる会社

鈴木 みさ

幻冬舎メディアコンサルティング

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