前回は、小さなビジネスから事業を拡大していく、企業の海外進出成功のポイントを紹介しました。今回は、長期的成長を目指す企業こそ「海外展開」を検討すべき理由を見ていきます。

海外進出には平均2年の期間が必要?

前回の続きです。

 

また、最近はサービスといっても、インターネット上だけで完結するようなITサービスも多いものです。この場合は言語の問題さえクリアすれば、日本にいながらにして、世界中にサービスを展開することができます。

 

ちなみに、私が見てきた例では、海外進出を考え始めてから実際に海外に出るまでに、平均すると2年くらいの期間が必要になります。

 

大企業が何人ものチームを組んで行うのであれば、1年くらいでの進出も可能ですが、中小企業の場合は担当者がいても海外事業専任とはならない場合が多いので、2年はかかります。それくらいの時間を見込んで、計画を立ててください。

 

また、実際に海外進出をしたからといって、すぐに利益が上がるわけではありません。

 

どのような事業も同じことですが、軌道に乗るまでにはある程度の時間がかかります。

海外市場で成功すれば長期安定的な売上が見込める

最初の2年間は現地での投資額が多いのでたいていは赤字になりますし、うまくいった例でも、3年目でようやく単年黒字になるかどうかです。会社の総意として「海外進出は成功だった」と結論づけられるようになるのは、5年目以降のことがほとんどです。

 

それだけ困難があって、時間がかかったとしても、海外進出はやる価値があります。なぜならば、海外市場で一定の成功をおさめることができれば、将来にわたって、長期的に安定した売上が見込めるようになるからです。

 

最初に様子見で出したものが売れたならば、それを梃て子こにどんどん売る規模を増やしてみましょう。地域を広げても、製品を広げても構いません。もし十分に売上が上がるようになれば、生産拠点を海外につくることでビジネスをより加速できます。

 

海外進出には夢があります。もしあなたが、会社を大きくすることにあまり関心がなく、いまのままの規模で十分に満足し、自分の引退と同時に会社をたたむつもりでいるのならば、海外市場なんて考える必要はありません。しかし、会社の長期持続的成長を考えるのであれば、海外展開を含めた今後の方向性を積極的に検討すべきだと思います。

国内頭打ち商品で利益を生み出す 海外進出戦略

国内頭打ち商品で利益を生み出す 海外進出戦略

田中 義徳

幻冬舎メディアコンサルティング

国内では売上・利益ともに頭打ちで生き残りが厳しく、海外進出を試みても撤退を余儀なくされる――中小企業はどこに活路を見出せばいいのでしょうか。 海外のマーケットでは、日本国内と同様のマーケティング、営業手法で成果…

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