会社の将来を見据え、海外進出をすぐにでも進めていく
海外には大きな可能性がある一方で、進出時にはハードルもあります。
「中小企業の成長と投資行動に関するアンケート調査」(複数回答)の結果から、海外進出を行わない理由は次のようになっています。
[図表]海外展開投資を行わない理由
①「国際業務の知識・情報・ノウハウがない」(50.5%)
②「国際業務に対応できる人材を確保できない」(45.2%)
③「現地パートナー、商社等が確保できない」(32.3%)
④「国内業務が手一杯で考えられない」(29.0%)
これは中小企業を対象とした調査結果ですが、私の経験上、大企業や中堅企業でも悩みは同じだと感じます。
このような進出時のハードルはあるものの、長期的、たとえば10年後、20年後を見据えた場合に、リスクをとってでもいまのうちに動いたほうがいいと思います。窮地に陥る前に、将来の持続的成長の基礎となる投資を検討すべきではないでしょうか。
国内事業が本格的に落ち込んでしまってから海外進出を考えても、リソースが不足してしまって成功は覚束ないからです。
「現地のニーズ」に合わせた商品開発などが重要に
逆に、どのようにすれば、海外進出を成功させることができるのでしょうか。私の経験から、そのポイントは次の7つだと思います。
①海外進出事業にリソースを集中投資
②現地のニーズに合わせた商品開発
③長期的視点を持って粘り強く取り組む
④海外進出をリードする積極性のある人材
⑤メイド・イン・ジャパンに対する信頼
⑥日本と海外との文化の違いに気づく
⑦文化の違いを解消する論理的コミュニケーション