前回は、民泊運営のために遵守すべき「旅館業法」について取り上げました。今回は、当該民泊が「旅館業の営業」に該当するかを判断する4つの基準を解説します。

広告等で一般に募集を行っていると…

「旅館業」を営む場合には、旅館業法上の許可が必要となります。逆にいえば、「旅館業」に当たらなければ、他人を自宅に泊めてお金を取るのに許可はいらないわけです。では、旅館業に該当するのか否かはどのような基準によって判断されるのでしょうか。この点に関して、厚生労働省は、前述の「宿泊料または室料を受け、人を宿泊させる営業」という旅館業の定義から、①宿泊料の有無、②社会性の有無、③継続反復性の有無、④生活の本拠か否かという4つの基準を設定し、それらを踏まえて具体的に判断するスタンスを示しています。

 

① 宿泊料の有無


名目だけではなく、実質的に寝具や部屋の使用料と見なされるか否かで判断されます。たとえば、休憩料、寝具賃貸料、寝具等のクリーニング代、光熱水道費、室内清掃費なども宿泊料と見なされます。また、時間単位で利用させる場合も含まれます。なお、食事代、テレビ等の視聴料、体験事業の体験料などは宿泊料に該当しません。

 

② 社会性の有無


不特定の者を宿泊させる場合や広告等により広く一般に募集を行っている場合などは社会性があると判断されます。一方、日頃から交流のある親戚、知人、友人を泊める場合などは社会性がないと見なされます。

営業日を限定した場合も旅館業に該当

③ 継続反復性の有無


宿泊募集を継続的に行っている場合はもちろん、曜日限定、季節営業など、営業日を限定した場合であっても繰り返し行っている場合は継続反復性があると判断されることになります。

 

④ 生活の本拠か否か


使用期間が1カ月未満(ウィークリーマンション等)の場合や、使用期間が1カ月以上であっても、部屋の清掃や寝具類の提供等を施設提供者が行う場合(下宿など)などが「生活の本拠でないと考えられる例」としてあげられています。他方、使用期間が1カ月以上(マンション、アパート、マンスリーマンション、サービスアパートメント等)で、使用者自らの責任で部屋の清掃等を行う場合などは生活の本拠と見なされています。

本連載は、2016年12月16日刊行の書籍『民泊ビジネスのリアル』(幻冬舎メディアコンサルティング)から抜粋したものです。その後の法令改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

民泊ビジネスのリアル

民泊ビジネスのリアル

三口 聡之介

幻冬舎メディアコンサルティング

世界中で大ブームとなっている「民泊」。日本でも約4万6000件の物件が民泊用のマッチングサイトに登録されています。民泊が広まっている背景にはシェアリング・エコノミーの流行、人口減少による遊休不動産の増加、訪日旅…

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