前回は、入居者の満足感を高める、サ高住の交流会の事例を紹介しました。今回は、サ高住は「終の棲家」になり得るのかを検証します。

一般的には24時間介護施設の併設が望まれるが・・・

シルバー世代の多くが、住み替え時に求めていることの一つに「終の棲家になり得るのか」があります。

 

私たちは、シルバー世代が身体の衰えなどによって日常の生活に困るようになれば、それぞれの専門家が対応すればいいと考えています。ケアマネジャー、医師などへの連係はリビングアテンダーが行います。つまり、サ高住でも終の棲家になり得るのです。

 

「それは“ピンピンコロリ”の理想的な最期を迎えられればだろう。その前に寝たきりになったらどうすればいいんだ」、このように考える人もいます。やはり、寝たきりになれば24時間介護を行う施設を併設しているところの方が安心できる、と考えるのが一般的なようです。

 

しかし、グランドマストが展開している場所は、すべて都会です。都会というのは、介護環境、医療環境ともに恵まれており、24時間対応のサービスを受けることが可能です。

 

介護・医療・商業施設といった街の資源を十分活用できる都会に住み、多様な暮らし方を選択できる。この考えのもとでグランドマストは展開しています。

 

実際にグランドマストでは、このようなサービスなどを利用しながら最期を迎えた人がいます。

 

また、同サ高住では急な体調不良に対しては枕元やトイレ・浴室にあるボタンを押せばスタッフや警備員が駆けつけますし、たとえボタンを押せない状態になっても長時間トイレを利用していないことを感知してスタッフや警備員に連絡が入る生活センサーが完備されています。

 

これらの設備は、いつも監視されている状態ではないのに安心感がある、と評価をいただいています。

サ高住なら、自分の力で生活を最期まで設計できる

しかしながら、最良と思える介護・医療体制は人それぞれです。誰にとっても都会のサ高住が終の棲家として最適とはいえません。ただし、健康なうちにグランドマストのような住まいへ住み替えをすると、自分の力で、自分の生活を最期まで形づくる体制を整えることが可能になるはずです。

 

たとえば、元気なうちにグランドマストへ入居したとしても、年月とともに自由に動けなくなってくるかもしれません。そういったときは、ぜひケアの有資格者であるリビングアテンダーへご相談いただきたいと思います。

 

リビングアテンダーとの話し合いのなかで介護認定が必要かもしれないということになれば、最寄りの最適な訪問介護事業所を紹介します。そこで認定手続きとケアプランの作成を行うことで、グランドマストに住み続けながら、適切な介護を受けられます。

本連載は、2017年1月30日刊行の書籍『70歳からの住まい選び』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

70歳からの住まい選び

70歳からの住まい選び

小山 健

幻冬舎メディアコンサルティング

最高の住み心地・豊かな人間関係・健康面の安心…生涯充実した人生を送るための高齢者向け住宅とは⁉︎ 一人で住み続けるのは不安…でも、老人ホームには入りたくない。70歳を過ぎた人の、新しい住まい探しの教科書です。

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