グーグルで16年働き、部門長になった女性が教える…「どこでも通用する面接合格の秘訣」と、グーグル・アップルの面接に次ぐ高難易度の「意外な就職先」

グーグルで16年働き、部門長になった女性が教える…「どこでも通用する面接合格の秘訣」と、グーグル・アップルの面接に次ぐ高難易度の「意外な就職先」
(※画像はイメージです/PIXTA)

30年にわたり、PRやマーケティングの最前線でキャリアを築いてきたロイス・キム氏。グーグルでは16年働き、本社ディレクターとして順風満帆な日々を送っていましたが、ある日突然、1万2,000人規模のレイオフの対象となってしまいます。しかし彼女は立ち止まることなく、この期間を「ギャップイヤー」と位置づけ、顧客のリアルな声を聞くためにスターバックスやリフト、そして米顧客満足度No.1スーパー「トレーダー・ジョーズ」でのアルバイトに飛び込みました。本記事では、ロイス・キム氏の著書『ロイス、グーグルをクビになる。』(すばる舎)より、数々の大企業を渡り歩いた面接のプロをも唸らせた、トレーダー・ジョーズの「異常なほどレベルの高い面接」の実態に迫ります。

Q5「こんなとき、どう行動したか?」

4つ目以降の質問は、行動特性に関する質問だった。行動特性の質問は通常「とある状況に置かれたとき、どう行動したか?」と聞かれる。過去に経験したことを具体的に話しながら、その課題に対して実際にどのように対処したのかを見るというわけだ。問いに答えると、さらに深掘りの質問が続いていく。

 

「自分とは異なるタイプの人と同僚として一緒に働かなければならなかったときについて話してほしい」「お客様や同僚の期待に応えることができなかったときについて話してほしい」「難しいお客様に対応をしたことはあるか? どのように問題を解決したか?」「マネージャーや同僚たちと意見が分かれたとき、どのように解決したのか具体的な事例を挙げてほしい」といった質問だ。このような質問はグーグル、アップルなどの会社の面接でも共通して見られる形式だ。

 

トレーダー・ジョーズがアルバイト採用の際にこのような問いを投げかける理由は、単純な業務処理以上の問題解決能力を持つ従業員を採用するためだ。正直なところ、時給制の従業員を採用するためにこういった行動特性の質問をするのを見て、驚きは少なくなかった。

 

幸い、このような行動特性系の質問は私が会社で社員を採用する側として常にしていたものと似ていたので、回答はスラスラと口をついた。2人のメイトはすべての質問にこんなにいともたやすげに、かつ率直に答えた人は初めて見たと感嘆の声をあげた。1時間をすっかり過ぎた頃に面接は終わった。

 

すると、面接官の1人が「ロイス、時間の都合がつけばこのまま今日2次面接まで受けるのはどう? ストアマネージャーを呼んでくるから!」と言って、その場を走り去った。顔には出さなかったが、驚いた。2次面接は1週間程度経ってからスケジュールが決まると聞いていたからだ。あとでわかったことだが、このように1次、2次を連続で進めたのは初めてだったという。

 

5分ほど待っていたら、ストアマネージャーがやってきた。1対1の面接だと思っていたら、2人のメイトも一緒に参加する3対1の面接だった。ストアマネージャーの質問はその前に受けていたものと似ていたので、答えにはそれほど苦労しなかった。

 

ただ、たったひとつ当惑した質問があった。「人生で一番後悔していることは何か?」という問いだった。私の人生で一番後悔しているのは、アメリカに来る時期が遅すぎたことだと答えた。これは常日頃感じていることだったので、正直な答えが口をついたのだと思う。英語がもっとうまくなりたいのに、アメリカに来るのが遅かったために実力がなかなかすぐには伸びずにいる気がする、と英語の勉強に対する複雑な思いを吐露した。3人とも、それぐらい話せたら十分だと言ってビックリした表情を浮かべた。

 

2時間にわたった1、2次面接を終えて、自宅へと戻った。2~3日以内に結果を連絡すると聞いていたのだが、その日の午後すぐに連絡が来て、いつから働き始められるかと聞かれた。そして、さっそくその週から仕事を始めることにした。かくして、私は最初のアルバイトの仕事を得て「トレーダー・ジョーズのクルーになる」という最初の目標も達成することとなった。

どこでも通用する面接合格の秘訣

面接合格の法則はどこでも同じだ。その会社について深く知り、その会社を心から好きでなくてはいけない。気持ちだけでは不十分で、実際に目で見て確かめ、プロダクトやサービスも体感しなくてはいけない。会社のホームページや店舗の訪問を通じて、入念に下調べをしておくことも必須だ。トレーダー・ジョーズの面接も、直前に店舗をぐるっと周って買い物をしたことが大きな助けとなった。

 

そして、質問に正直に答えることも大切だ。面接は自分という人間を見せるための場だ。準備してきた答えをうまく伝えるのもいいが、自分だけの個性や長所をうまく引き出さなくてはいけない。最後には、その会社を好きな気持ちから考えた提案をひとつ準備しておくといい。面接の最後はたいてい気になることを質問する時間が与えられる。

 

このとき、改善するといいと思う点について話し、自分ができる役割をアピールすると、ポジティブな印象を残すことができるというわけだ。トレーダー・ジョーズの面接は手強かったけれど、その一方で期待に胸がふくらんだ。こんなに徹底した面接の関門をくぐりぬけて働いている人たちは一体どんな人たちなのか知りたくなり、これからここで働くことでどんなポジティブなシナジーが生まれていくのだろうかとワクワクした。最初の仕事が決まったところで、私はさっそく次の仕事へのアプローチに突入した。

※本連載は、ロイス・キム氏の著書『ロイス、グーグルをクビになる。』(すばる舎)より一部を抜粋・再編集したものです。

ロイス、グーグルをクビになる。 ~スタバ、トレジョ、リフト。1年間のバイト生活を通して1万人と出会い学んだこと~

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ロイス・キム

すばる舎

韓国で話題のキャリアエッセイ、日本上陸! 多くの人が憧れる職場、グーグルで華やかなキャリアを歩み、ついにアメリカ本社へ転勤した著者のロイス・キム。その矢先、人員整理の対象となって16年間働いたグーグルから解雇さ…

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