Q1「トレーダー・ジョーズで一番好きな商品は?」
アップルの面接で聞かれる質問と同じだ。この問いは応募者が、会社に対してうわべだけの知識や情報を持つのではなく、心から関心を寄せていて好きでいるのかを知るためのものだ。その会社のプロダクトを気に入っていない状態で仕事に本気で打ち込むことは難しい。私が一番好きなトレーダー・ジョーズの商品は「ハンドクリーム」だと答えた。そして、先ほど会計をしてくれたメイトに言った。
「私もあのハンドクリームが好きで、あなたも気に入ってるって聞いて、いい買い物をしたなと思いました。トレーダー・ジョーズはお客様と従業員が気軽に会話している風景がとても素敵です。あなたみたいに親切で真摯なクルーとのおしゃべりが楽しくてこのお店の常連になったし、あなたみたいにお客様とまごころ込めてコミュニケーションができるクルーになりたくてアルバイトに応募しました」すると、その言葉をきっかけに面接の雰囲気がさらに明るくなった。もちろん私はそれを狙って褒めたわけではなかったけれど。
Q2「同じことを繰り返す中で、どうやって自分のモチベーションを保つか?」
かなり重要な質問だ。クルーたちが経験するであろう、反復から来る飽きやモチベーションの低下、そして気の緩み。これをどう克服できるのかを聞かれているというわけだ。当然、何か正解がある問いではないが、私の答えはこうだった。
「私はトレーダー・ジョーズの仕事を3つのポイントで捉えています。まずは担当する仕事、次に一緒に働く同僚、そして最後はお客様。仕事は毎日同じかもしれないけれど、一緒に働く同僚との関係は常に変わっていくし、お客様だって毎日違うはずです。それから、自分が提供するサービスに対してお客様が満足しているかをその場で確かめられることが特に私のモチベーションを十分高めてくれるだろうと思っています。
長い間オフィスで主に仕事をしてきましたが、会社が提供するプロダクトやサービスを使っているお客様と遠く離れていて、ずっと残念に思っていました。だからトレーダー・ジョーズのように、お客様との接点となる場所で自分自身がプロダクトやサービスになり、お客様が満足している姿を目の前で見ることができる職場を求めていました。それと、業務はたとえ同じことの繰り返しだとしても、私はもっと効率よくできる方法がないか探して、積極的に意見を言おうと努めるタイプです」
それから私は今までに店舗に対して感じていた改善点について話した。
「ある商品の隣に別の商品を陳列する際、お客様のライフスタイルをもっと反映させてみたらどうでしょうか? たとえば、ビールの棚の隙間に今はチョコレートとキャンディーがぶら下げてありますよね。あそこには小さいサイズのピーナッツやジャーキーなんかを置いておくほうがもっとマッチするんじゃないでしょうか?」
私の提案を聞いたメイト2人は、それは思いつかなかったと言いながら良い意見だと認めてくれた。
