新生銀行やマネックスグループなどが共同出資し、2015年5月に開業した日本ウェルス銀行(香港、NWB)。今回、証券業免許も取得し、銀行・証券にまたがる金融サービス提供する「ユニバーサルバンク」として本格稼動する。

証券業免許取得で2015年10月12日から本格開業

香港で2015年5月に開業した日本ウェルス銀行(Nippon Wealth Limited, a Restricted Licence Bank:NWB)が、9月25日、香港の証券監督局(SFC)から証券業免許を取得し、10月12日から本格開業する。

 

今回、同行に付与されのは、証券売買業務(Type 1)と証券アドバイザリー業務(Type 4)にかかる免許。同行はこれまで香港で取得した銀行ライセンスのもと、預金受け入れ等を行っていたが、今回の証券業免許取得により、債券や投資信託の販売を行うことが可能となり、香港ではスタンダードといえる「ユニバーサルバンク」としての活動を開始する。

 

 

個人投資家の場合、最低預かり資産金額10万米ドル(約1200万円)から口座開設が可能。最低100万~200万米ドルからといわれる既存のプライベートバンクに比べると、利用にあたってのハードルは低いといえそうだ。

英語・広東語に加え、日本語サービスも充実

同行は、スローガンの「Global View, Japan Quality=世界を見据え、日本水準のサービス品質を実現する」にあるように、英語、広東語に加え、日本語サービスが充実している点が大きな特徴。本格的な海外投資の場として広く知られる香港だが、現地の銀行は、英語または広東語での意思疎通を必須となっており、日本語しかできない人々にとっては敷居が高い、あるいは口座開設しても実際には活用できないという状況があった。

 

日本ウェルス銀行は、あくまでも香港の銀行となるため、債券や投資信託といった取扱い商品のラインナップも完全に香港水準。世界有数の金融都市として、まさに世界中から様々な金融商品が集まる香港だが、それらが日本語しかできない人でも利用できるとなれば、実際に口座開設を検討する人も増えてくることだろう。

 

日本ウェルス銀行が店舗を構えるのは、日本人にとっても馴染みが深いペニンシュラホテルのオフィスタワー16階。いよいよ本格稼動する香港の新銀行が、グローバル投資のハブとしての「香港」活用を加速させるのか、注目したいところだ。

 

 

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