資産分散や資産防衛を目的に、海外への移住を検討している人が増えています。しかし、その前提となる長期滞在ビザの取得や維持には、厳しい要件や高い費用が課せられることが一般的です。そんな中、フィリピンで進む経済特区の開発プログラムに参加することで、同国の永住権取得が可能となるプログラムが、注目を集めています。今回は、このプログラムによるフィリピン特別永住権の特徴と、その取得メリットについてお伝えをいたします。(取材協力・資料提供 Hallohallo Inc.)

「海外移住」の障壁となる長期ビザの取得

資産分散のため、あるいは海外の有利な税制を最大限に活用するために、海外移住を検討する人は近年、増加傾向にある。しかし海外移住のハードルは低くなく、特に長期滞在用のVISA取得が大きな障壁となりやすい。長期滞在用のVISA取得には、多額の費用や煩雑な手続きなどが必要であり、またそれを維持するのにも費用や手間が発生するためだ。

 

そのような煩雑さを敬遠して、なかなか本格的な海外活用に踏み込めなかった人も多いだろう。しかし、フィリピンであれば、もっと気軽にかつ低コストで、海外活用の可能性を広げることができるという。特にいま、海外での資産分散や相続対策を考えている富裕層の注目を集めているのが、フィリピンで行われている経済振興プログラムに参加して、同国の特別永住権を取得するという制度だ。

 

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フィリピン政府と地元の州政府で進められている、この経済振興プログラムは、フィリピン最大のルソン島中部に位置するオーロラ特別地区(APECO)で、リゾート施設や、エコロジーエネルギーの生産拠点、自由貿易港等の開発を行うというもの。そしてこの開発計画に参加することで、フィリピンの特別永住権が取得できる制度があるのだ。

 

APECO(Aurora Pacific Economic Zone)プログラム

年齢制限がなく要件も緩い、フィリピンの永住権取得

このAPECOプログラムに参加することで得られる、特別永住権(APRV:The APECO Permanent Resident VISA)の最大の魅力は、若い年齢での取得と就労か可能なことと、取得と維持の要件が緩いことだ。以下、この特別永住権取得の主な特徴を7つ挙げる。

 

①年齢制限はなし

他国での長期滞在用のVISAは、リタイア後の人を対象にしたものも多い中、APECOでの特別永住権では年齢制限がなく、何歳であっても取得が可能。

②フィリピンでの就労・就学が可能

APECOでの特別永住権では、フィリピン内での就労・就業が可能となる。また、同国で法人を設立して事業を行うことも認められている。

③低廉なコストで取得可能

他国の長期滞在VISAでは、当該国への多額な投資や、毎月の収入、一定以上の資産証明が求められることも多いが、APECOでの特別永住権では、APECOプログラムへの参加費として20,000米ドルが必要になるだけである。

④年間の維持費が安く、更新期間が長い

年会費は7,500円で、更新期間は5年となっている。

⑤取得のために必要な滞在期間が短い

取得に必要な日数は4日間と非常に短い。

⑥フィリピン国内での住所がついてくる

現地居住地としてAPECOのリゾート施設を申請することが可能。

 

【図表:長期滞在VISAの各国比較】(別ページが開きます)

フィリピンの永住権取得で期待できるメリットとは?

そもそも、フィリピンの特別永住権を取得することで、どのようなメリットが期待できるのだろうか。主なメリットとしては、以下のようなものが考えられるだろう。

 

①フィリピンに居住できることが永久的に保証される

②フィリピンでの就学・就労や、法人を設立して事業を行うことも可能

③いつでも入出国が可能

④フィリピン国内の各種金融サービスを受けることが可能。

⑤高い経済成長率下での、資産の形成と保全が可能

 

特に④と⑤についてであるが、フィリピンの相続税は最大20%であるため、フィリピンに移住しての相続対策を行うことも選択肢として考えられるだろう。また経済成長が著しいフィリピンでの銀行金利は、5年定期で7.5%などと総じて高く、資産分散や資産形成の面でもメリットを享受できると言える。これらに加えて、APECOプログラムへの参加には次の特典も付いてくる。

 

⑥APECOリゾート会員権が付帯

 

これにより、APECOでのリゾート施設(2018年より順次開業予定)に、年間最大60日、無料で宿泊が可能となる。

 

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APECOが位置するオーロラ州は、一年をとおして温暖な気候で、平均気温は約26℃。日本の暑い夏や、寒い冬の間をフィリピンのリゾートエリアで快適に過ごしつつ、資産の保全や運用に、同国の金融制度を活用することが、このプログラムへの参加で可能になるのだ。

 

(取材協力・資料提供 Hallohallo Inc.)

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