「まさか相手も無保険なんて…」過失ゼロの交通事故で夫を亡くした25歳妻。自動車保険の〈人身傷害〉を外すほどの“節約志向”が招いた悲劇【FPが解説】

「まさか相手も無保険なんて…」過失ゼロの交通事故で夫を亡くした25歳妻。自動車保険の〈人身傷害〉を外すほどの“節約志向”が招いた悲劇【FPが解説】
(※画像はイメージです/PIXTA)

将来のために節約に励むことは素晴らしい一方で、必要な支出まで削ってしまうと、万が一の事態に絶望的な状況へ追い込まれることがあります。本記事では、年収650万円の25歳男性が、節約のために自動車保険の補償を削り、中古の軽乗用車に乗っていたことで直面した交通事故の悲惨な事例をもとに、本当に必要な備えについて、1級FPの大泉稔氏が解説します。

自賠責だけでは足りない…無保険車傷害補償と損害額の現実

自賠責保険の被害者死亡時の保険金額の上限は3,000万円です。亡くなったトキオさんの損害額は以下のとおりです。

 

逸失利益:1億143万3,150円

死亡時の年収650万円×生活費控除率0.7×ホフマン係数22.293

慰謝料:1,350万円

葬儀代:100万円

 

これらを合計すると、自賠責保険だけでは損害額の一部しかカバーできないことがわかります。

 

人身傷害補償がない場合でも、無保険車傷害補償が自動付帯となっているケースが多く、ヒロミさんはこちらに請求して損害を回収することが可能です(上限2億円、死亡または6級以上の後遺障害に限る)。

回収の切り札となる「弁護士等特約」の存在

また、ヒロミさんとセイラさんの損害や車の損害額についても回収が必要です。ヒロミさんの保険証券を確認すると「弁護士等特約」が付帯されていました。

 

弁護士等特約を利用すれば、交通事故の相手との交渉を弁護士に委ねる場合や、自賠責保険への請求書類作成を行政書士に委ねる際の報酬を、被害者1人につき上限300万円まで保険から支払うことができます。

 

今回のケースであれば、まずは相手の自賠責保険への請求を行政書士に依頼し、回収しきれなかった損害や車の損害について弁護士に相手との交渉を依頼することになります。

 

損害額が大きい場合は裁判を起こし「債務名義(裁判所の判決)」を得ておくことで、相手が支払いを拒んだり分割払いが滞ったりした際に差し押さえが可能となるなど、後々有利に働きます。

次ページ“必要な”支出まで切り捨てる「過度な節約」が招くリスク

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧