「このまま賃貸に住み続けるの?」…47歳会社員、団地から3,500万円の分譲マンションへ。13年後、定年とともに始まった「住宅ローン地獄」

「このまま賃貸に住み続けるの?」…47歳会社員、団地から3,500万円の分譲マンションへ。13年後、定年とともに始まった「住宅ローン地獄」

ローンを組むなら今のうちと、40代後半で住宅を駆け込み購入するケースは少なくありません。しかし、その後に押し寄せるのは、「定年後の収入カット」「じわじわ上がる維持費」、そして「使ったら後がない退職金」——。せっかく買った家のせいで、夫婦関係まで悪化することも。見ていきましょう。

「もっと早く手放せばよかった」

最終的に、和彦さん夫婦はマンションを売却することを決断。幸い、周辺の中古マンション価格が購入時より上昇していたこともあり、ローンを完済したあとも手元に500万円ほどを残すことができました。

 

2人暮らしになった夫婦が選んだのは、家賃6万5,000円の築年数の経った賃貸マンション。 和彦さん夫婦の年金は、65歳以降、2人合わせて月20万円ほどになる見込み。家賃は年金の3分の1程度に収まり、住宅ローンを抱えていたころと比べて、毎月の住居費を大きく抑えられる見通しとなりました。

 

「最初は、せっかく買った家を手放すなんて情けないと思いました。でも、実際に引っ越してみたら、毎月のお金の心配がかなり減った。夫婦喧嘩も明らかに減りました」

 

洋子さんは、いまでは「もっと早く手放せばよかった」と笑います。

 

「昔は『持ち家じゃないと恥ずかしい』と思っていました。でも、60歳を過ぎてみたら、見栄よりも毎月の安心のほうが大事。マンション暮らしが厳しくなったら、市営団地に引っ越そうねと話しています」

 

和彦さんは、住宅購入を振り返ってこう話します。

 

「先の見通しが甘かったですね。『なんとかなる』なんて楽観的でしたが、実際にはどうにもなりません。『今払えるから大丈夫』ではなく、収入が減ったあとも払えるのかまで考えるべきだったと思います」

 

住宅ローンは、借りられる金額と無理なく返せる金額が同じとは限りません。とくに50歳前後でローンを組む場合、定年後の収入減、退職金、修繕積立金や管理費の上昇、そして老後の生活費まで含めて考える必要があります。

 

「持ち家を手に入れること」がゴールではなく、その家に住み続けるための費用を、収入が減ったあとも負担できるのか――。和彦さん夫婦のケースは、そんな当たり前のことを、定年後になって突きつけられた例といえるでしょう。

 

 

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