離婚と切り離せない「財産分与」
離婚を決めるとなれば、避けて通れないのがお金の問題です。財産分与では、婚姻中に夫婦の協力によって築いた財産を分けることになり、夫婦の寄与は原則として2分の1ずつと考えられています。
隼人さん夫婦の場合、預貯金は約1,800万円。さらに、早紀さん名義の口座には、家計から貯めた約600万円がありました。
「妻がへそくりをしていたのを、離婚の話し合いで初めて知ったんです。彼女にとって離婚という選択肢は以前からあったんでしょうね。でも、それも婚姻期間中の財産ということで分割の対象だったので、結果的には貯めておいてくれて助かりました」
家は売却すると決め、住宅ローンの残債や売却時の仲介手数料などを除けば、約2,900万円に。そして、夫婦の貯金と妻のへそくりも2分の1ずつ。夫婦それぞれが受け取れるのは2,600万円ほどです。
「自宅を手放すのは寂しかったですが、どちらかが住み続けるとなると、それも揉めるでしょう。子どもにとっては、思い出の多い実家を失うことになるので、その点は少し気になりましたが……」
また、隼人さんの年金は月17万円ほど。早紀さんは62歳のため、まだ老齢年金の受給開始前です。婚姻期間中の厚生年金記録については年金分割の対象となる可能性もあるため、離婚後の双方の年金額についても確認しました。
財産分与で揉める夫婦も少なくありませんが、隼人さん夫婦の場合は「早く別々の生活を始める」ことを優先しました。そのため、離婚の手続きは比較的スムーズに進んでいったといいます。
