【法改正】PCやスマホで遺言が作れる「デジタル遺言(保管証書遺言)制度」とは?作成の手間緩和、家庭裁判所の検認も不要に【弁護士が解説】

【法改正】PCやスマホで遺言が作れる「デジタル遺言(保管証書遺言)制度」とは?作成の手間緩和、家庭裁判所の検認も不要に【弁護士が解説】
※画像はイメージです/PIXTA

令和8年6月17日に改正民法が参議院で可決され、「デジタル遺言制度」の導入が決まりました。デジタル遺言制度とは、パソコンやスマートフォンで遺言を作成できる制度です。可決後3年以内に施行されるデジタル遺言制度のメリットや自筆証書遺言の改正について、北畑総合法律事務所で代表を務める北畑素延弁護士が解説します。

自筆証書遺言の押印要件が廃止され、押印は任意に

電子署名が普及してきたとは言え、現在の日本では「印鑑」や「はんこ」を押すことが慣行として重視されています。これは遺言でも同様で、自筆証書遺言には押印が必要とされ、押印がないと、書かれた遺言は原則無効となります。

 

しかし、このたび成立した改正民法では、自筆証書遺言の押印要件は廃止され、押印は任意とされます。この民法改正は、今後1年以内に施行されます。まだ改正民法施行前であるため、現時点では自筆証書遺言の押印が必要ですが、改正民法施行後は自筆証書遺言を作成するハードルが下がることが見込まれます。

 

ただ、これまでの日本の慣行からすると、押印を付した遺言のほうが、押印がない遺言よりもその証拠としての価値は高くなる取り扱いに変わりはないと思われます。

 

デジタル化の波は、遺言をはじめとする相続分野にも波及しています。今後は遺言作成を含めた「終活」が活発になることが見込まれます。

 

 

北畑素延
北畑総合法律事務所 
代表弁護士

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