「昔は華やかだったニュータウン」が今や…
Aさんの住むエリアは、かつて人気の住宅地でした。しかし今、同じ時期に入居した住民が一斉に高齢化し、街全体の活気が失われつつあります。
そもそも車があることが前提のエリアではありましたが、店が撤退し“シャッター商店街”となり、人口減少とともにバスの本数も減りました。一方で、今の若い共働き世代が求めるのは、圧倒的に「駅徒歩圏内」の立地です。
「買い手がついたとしても、当時の購入価格の数分の一。これでは、駅近のマンションに住み替える頭金にすらならないんです(Aさん)」
車を手放したいけれど、家が売れないから引っ越せない。引っ越せないから、命の危険を感じながらもハンドルを握り続けざるを得ない――。そんな悪循環に陥っているのです。
免許の自主返納は2年連続増加だが…その影に「返納したくてもできない人」の存在
警察庁によると、令和7年の運転免許自主返納の件数は43万5,067件で、2年連続の増加。一方で、自主返納件数のピークは令和元年の60万1,022件であり、現在は当時より約3割少ない水準です。
令和元年に返納が急増した背景には、東池袋自動車暴走事故によって高齢ドライバーの事故リスクへの社会的関心が一気に高まったことがありました。
また、団塊の世代がちょうど高齢者講習の対象年齢を迎え、自身の身体能力の衰えを意識し始めた時期とも重なります。その後はコロナ禍で公共交通機関を避ける動きもあり返納は減少しましたが、近年は再び増加傾向にあります。
ただ、この数字だけでは見えてこない現実があります。「返納したくてもできない人」が、その裏に存在することです。
もちろん、仕事や家族の事情から郊外を選ばざるを得ない人もいます。一方で、広い家や庭に魅力を感じ、自ら郊外を選ぶ人も少なくありません。
だからこそ、これから家を購入したり住み替えたりする際には、「一生住む家」という発想だけでなく、「必要になれば売れる家、貸せる家か」という視点も持っておきたいところです。
80歳になったとき、車なしで生活できるか? 30年後、次の世代が住みたいと思える立地か? ライフステージが変わったとき、身軽に手放せる資産価値があるか? 現役時代の「最高」が、老後の「最適」とは限りません。
住まいを固定資産として固めてしまうのではなく、時代の変化に合わせて形を変えられる「流動性」をもたせること。それこそが、人生の終盤を安心なものにするポイントだといえるでしょう。
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】
【注目のセミナー情報】
【事業投資】7月7日(火)オンライン開催
《投資収益×税金対策》
「ワーキングブース投資」の全貌
【国内不動産】7月14日(火)オンライン開催
東急不動産HDグループの会社とオリコが全面支援!
インバウンド時代の「民泊・旅館業」投資戦略

