「資産1億円」を目指すのであれば、給与以外の収入源を持つことが近道だ。なかでも不動産投資は、融資という“他人の資本”を活用できる点などから、「誰もが資産数千万円の壁を突破しやすい有効な手段」と、ゴールドマンサックス出身の投資家・小原正徳氏はいう。では、不動産投資では具体的にどこに着目すべきなのだろうか。同氏の著書『世界の超富裕層がしている 「最初の1億円」の作り方』(KADOKAWA)より、筆者自身の経験をもとに、不動産投資で取り組むべき「2つのアプローチ」をみていく。
アプローチ1.再生の錬金術
30万円のDIYで、390万円のボロ戸建てが530万円に
これは、物理的に劣化した物件(ハード)にあなたの手を加え、その価値を蘇らせる、最も分かりやすく、そして感動的な価値変換だ。
私が2速ギアの扉を最初にこじ開けたのは、収益物件ポータルサイトで見つけた、たった390万円のボロ戸建てだった。自己資金100万円と、銀行から借りた300万円。年収600万円だった当時の私にとって、それは清水の舞台から飛び降りるような、大きな決断だった。
幸運にも、その物件は私の実家の近くだった。毎週末、私は当時5歳だった息子を連れて実家に帰り、両親に孫の顔を見せながら、DIYに没頭した。外壁の亀裂をコーキング剤で補修し、土がむき出しの外構と庭に砂利を敷き詰め、洗面台横の腐った引き戸をオンデマンド製作で発注。リフォームにかけた費用は、わずか30万円。
それは、単なる作業ではなかった。ボロボロだったモノの価値を蘇らせ、「ありがとう」と言って住んでくれる人を想像する。自分の手で「価値」を生み出しているという、確かな手応えのある、週末だけの冒険だった。そして、その家は530万円で売れた。
買い手は、日本に滞在する際の拠点を探していたインドネシア人の方だった。彼らが、私たちが再生した家を見て、本当に嬉しそうな顔をしてくれた時のことを、今でも鮮明に覚えている。
諸費用を引いた利益は、60万円。金額だけ見れば、大したことはないと思うかもしれない。しかし、会社の給料以外に、自分の知恵と汗で稼いだこの60万円は、その後の私の人生を決定づける、何物にも代えがたい「自信」という名の黄金になったのだ。
株式会社不動産科学研究所 代表取締役
投資家・事業家/不動産鑑定士/宅地建物取引士
東京大学文学部(思想文化学科)卒業後、ニートになる。時給1,000円のアルバイトから社会人生活をスタートするも、入社した会社を3年で退職。再び無職となり、不動産業界への転身を志して資格試験の受験勉強に専念する。試験合格後、不動産会社に転職し、管理の現場でスナックのママのクレーム対応などに追われる日々を経験する。
その後、金融機関や不動産ファンド向けのコンサルティング業務に携わり、ゴールドマン・サックスの不動産運用部に転職。会社員として働くかたわら、手元資金100万円から投資を開始。本業と副業の収入を積み上げながら資産形成を進め、独立。国内外の富裕層と多く交流しながら、現在は純資産10億円規模に到達。
「投資業界の健全な発展」を目指して、コミュニティやテクノロジーを活用した複数のプロジェクトを展開しながら、情報発信を行っている。
■YouTube: https://www.youtube.com/@koharamasanori
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連載ゴールドマンサックス出身の投資家が教える…「超富裕層」共通のお金の増やし方