音楽を通じて世界の人々とつながる場所
楽器演奏を通じて世界中の人とつながる―。楽器可防音賃貸マンションが一般化すれば、音楽の力による国境を越えた人と人の結びつきが当たり前のように実現するかもしれません。
ことに当社のサウンドプルーフプロであればドラムを含めた全ての楽器を演奏できるので、仲間や家族と室内でコンサートを開くことも不可能ではありません。〝ホームライブ〞をしようと思えば、いつでも好きなときに行うことができるのです。
そして、その様子をインターネットを通じて配信すれば、全世界の人がリアルタイムでライブを楽しむことも可能になります。日々の生活を送るマンションの一室が、新たな音楽の誕生する場に、その音楽を通じて世界の人々とつながる場に変貌するのです。
このようにライブ会場にもなりうる楽器可防音賃貸マンションは、従来の集合住宅に対する固定観念やイメージを打ち砕き、住まいそのもののあり方を根底から変えるきっかけになるかもしれません。
前にも述べたようにコンピュータの世界ではすでに同様のことが実現されています。かつてコンピュータは単なる計算機にすぎませんでした。しかし、アップルの創始者であるスティーブ・ジョブズは、iTunes(ソフト)とiPod(ハード)を生み出し、コンピュータを音楽を鳴り響かせる道具へと変え、人々の生活をより豊かで魅力的なものにすることに成功したのです。
楽器可防音賃貸マンションにも同じような可能性が、すなわち音楽と住まいの融合を通じて、全く新しいライフスタイルを提案するイノベーションとなりうる可能性があると、私は強く信じています。
業者に依頼する前に、過去の竣工実績は必ずチェック
以前の連載で触れたように楽器可防音賃貸マンションを手がける建設業者はまだまだ数が少なく、また専門の業者であっても良質な物件を開発できるとは限りません。万が一、十分なノウハウをもたない業者に発注してしまったら、「これで思う存分、楽器の演奏ができる!」と希望に胸をふくらませていた入居者を落胆させることになりかねません。
そのような不本意な事態を避けるためにも、楽器可防音賃貸マンションをつくる際には業者選びを慎重に行う必要があります。
まず、依頼する前に、過去の竣工実績は必ずチェックしましょう。防音性能に関しては、設計上の数値と実測値が全く違うことが珍しくありません。たとえば完璧な防音構造の設計をしたつもりであっても、完成後に、窓に隙間があるなどの〝ズレ〞が見つかる……ということが起こりえます。
非常に高い施工品質が求められる防音マンションの建設の場合には、現場監督が細部のディテールを十分に理解した上で、全ての工事工程で職人に対して的確な発注や指示を行っていなければ、いたるところで手抜き工事が行われる可能性があります。
楽器可マンションを手がけた実績がない、もしくは乏しい実績しかない業者に任せた場合にはトラブルが起こる可能性が高くなりますので、くれぐれも気をつけてください。