肩書や立場は永遠ではない――50代からのシフトチェンジ
吉田さんのような事態を避けるためには、50代のうちから「この肩書や立場は永遠ではない」という現実を直視し、シフトチェンジを始める必要があります。
それ以上に重要なのは「いつか自分の椅子に座るのは、自分が育てた(あるいは蔑ろにした)部下である」という事実です。
60歳での人事は、周囲の評価の集大成です。50代の多くは、自分の意見が通じるのは、役職という「権限」のおかげである面が多いことを忘れてしまいがちです。傲慢な振る舞いをしていれば、定年と同時に厳しい配置転換や居場所の喪失となって自分に返ってくることもあるでしょう。
会社員としてのプライドを守るために退職を選んだ吉田さんは、貯蓄を溶かしながら、取り戻せない過去を後悔し続けています。
老後の本当の備えとは、積み上げた資産の額だけでなく、「肩書きのない自分」としてどれだけ周囲に誠実に向き合えるか、というシンプルな姿勢に集約されるのかもしれません。
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