(※写真はイメージです/PIXTA)

資産が多いほど生活も豊かになるとは限りません。特に高齢期においては、資産の「使い方」だけでなく、「見せ方」や「守り方」を意識する人も少なくありません。生活水準を上げる選択だけでなく、あえて抑えることでリスクを避けようとする考え方も存在します。資産の多寡と日々の暮らし方は、必ずしも比例しないのが実情です。

「資産を守る」という選択

山口さんの生活は、外から見ると質素そのものです。しかし本人にとっては、それが最も合理的な選択だといいます。

 

「安心して暮らせることのほうが大事です」

 

資産を持っていること自体が問題になるわけではありません。ただ、それが周囲にどのように見えるかは、別の問題だと考えています。

 

近年は、高齢者を狙った金融トラブルも指摘されています。消費者庁の注意喚起でも、高齢者が資産状況を推測されやすいケースや、過度な投資勧誘に巻き込まれる事例が報告されています。山口さんは、そうした情報にも目を通してきました。

 

「自分は大丈夫だと思っている人ほど、狙われる可能性があると思っています」

 

日常の中でも、資産に関する話題は極力避けるようにしています。親しい友人であっても、具体的な金額や運用状況について話すことはほとんどありません。

 

「必要以上に知られることは避けたいですね」

 

生活水準を抑えていることで、不便を感じることはないのかと聞くと、山口さんは首を横に振ります。

 

「もともとこういう生活でしたし、不自由は感じていません」

 

資産があるからといって、それを使い切ることが前提ではない。山口さんはそう考えています。

 

「使うことより、どう残すかのほうを意識するようになりました」

 

現在も、日々の生活は変わっていません。近所のスーパーで買い物をし、決まった時間に散歩をする。派手さはありませんが、安定した生活が続いています。

 

資産があることと、生活をどう営むかは別の問題です。山口さんにとっては、「目立たないこと」が、その両方を両立させるための手段でした。

 

「自分にとって安心できる形で暮らす。それだけです」

 

そう語る山口さんの生活は、外から見れば控えめなものです。しかし、その選択には、長年の経験から導かれた明確な理由がありました。

 

 

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