祖父との突然の別れと、遺してくれた「愛の手紙」
Aさんは大学を卒業して3年目の会社員です。大学入学を機に東京へ引っ越してきて、そのまま地元には戻らず東京で就職活動を行い、念願のコンサルティング会社に就職することができました。現在は、忙しいながらも、日々楽しく充実した生活を送っています。
そんなAさんを誰よりも可愛がっていたのが、地元の祖父でした。祖父にとってAさんは初孫で、長男の子ということもあり、それはそれは可愛がってくれるので、Aさん自身もおじいちゃん子に育ちました。Aさんが上京してからも、ゴールデンウィークやお盆休み、年末には必ず帰省してくるので、東京での出来事を楽しそうに報告するAさんとの時間を、祖父は毎年心待ちにしていたといいます。
しかし、別れはあまりに突然でした。2年前、祖父の不幸の連絡が届いたのです。もともと心疾患を抱えつつも、通院しながら問題なく過ごせていたのですが、買い物に出かけた帰りに倒れてしまい、そのまま帰らぬ人となったそうです。Aさんはショックでなにも考えられず、すぐに休暇を取り、実家に帰りました。
「もうすぐゴールデンウィーク。またいろいろな話ができると思っていたのに……」
悔しさと悲しさでどうしようもない気持ちで塞ぎこむAさんを救ったのは、祖父が遺していた「家族への想い」でした。
祖父は、自分が亡くなったあとに家族が揉めたり困ったりしないよう、自分の万一が起きたらこうしてほしいという意向を家族に話し、定期的に手紙やメモも書き溜め、しっかりとした遺言書も準備していました。Aさんが高校生になってからは、「お前にも関わることだから」と、Aさんにも祖父が直接話してくれており、実際、手紙のなかには、Aさんへの贈与についての約束も記されていました。
祖父はこの手紙の内容どおり、毎年欠かさずAさんの口座へ110万円を振り込んでいました。家族全員が「おじいちゃんの思いやりのおかげで、スムーズに相続が進んだね」と、涙ながらに感謝の気持ちを分かち合っていたのです。
\6月16日(火)開催/
「相続税の税務調査」
調査対象に選ばれる人・選ばれない人

