(※写真はイメージです/PIXTA)

都市の経済成長を占う指標として、「ルイ・ヴィトン」の店舗動向が海外投資家や富裕層から注目を集めています。運営元のLVMHは、富裕層に特化して利益を稼ぐビジネスモデルを確立しており、その合理的でシビアな立地戦略は地域の成長性を測る試金石となります。本記事では、高橋克英氏の著書『超富裕層に「おもてなし」はいらない』(講談社)より一部を抜粋・編集し、ルイ・ヴィトンの店舗撤退が示唆する「勝ち組都市・負け組都市」の見分け方を解説します。

海外投資家も注視する「ルイ・ヴィトンの立地戦略」

ルイ・ヴィトンに代表される外資系ラグジュアリーブランドは、直営店かテナント店契約かどうかにかかわらず、国内外の富裕層やインバウンド動向などを踏まえ、単純にビジネスとして採算がとれるのか、成長性はあるのか、ブランドイメージの向上に貢献するのか、といった合理的な観点から立地や投資先が選ばれている。

 

しがらみや先入観がなく、オーナー企業かつ上場企業でもあるので、意思決定も迅速だ。このため、ルイ・ヴィトンがどの都市のどの地に店舗を構えているか、または撤退したかは、そのエリアの成長性をうかがううえで重要な試金石になる。

 

実際に、競合他社だけでなく、海外の富裕層や投資家も、日本の不動産投資や事業投資における可否判断材料として、ルイ・ヴィトンの動向を注視している。

店舗の撤退が示唆する「勝ち組都市・負け組都市」

東京一極集中と並行して、大阪、名古屋に加え、「札仙広福」と呼ばれる都市圏の求心力も高まっており、地方都市のなかでも格差は急速に広がってきている。

 

こうした動きを先取りし呼応するように、各都市でルイ・ヴィトンの店舗が閉店している。単純に都市の経済規模や成長性、富裕層・高所得者層の存在だけでなく、個別の賃貸借契約内容や、再開発計画なども関係してくるだろうが、この先、例えば、新潟、宇都宮、さいたま、千葉、静岡、金沢、奈良、和歌山、岡山、高松、松山、北九州、鹿児島といった都市にあるルイ・ヴィトンの店舗も閉店候補になる可能性がある。

 

国土交通省が発表した基準地価(2025年7月1日時点)によると、商業地の変動率において、全国平均が2.8%と増加するなか、栃木県、新潟県、和歌山県、香川県、愛媛県、鹿児島県は前年比マイナスとなっている。

 

ビジネスにおいては、ルイ・ヴィトンの店舗がどこにあるのか、増えているのか減っているのかを観察することで、この先の勝ち組都市、負け組都市を見分けることができるのではないだろうか。

 

 

高橋 克英

代表取締役

株式会社マリブジャパン

 

 

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※本連載は、高橋克英氏の著書『超富裕層に「おもてなし」はいらない』(講談社)より一部を抜粋・編集したものです。

超富裕層に「おもてなし」はいらない

超富裕層に「おもてなし」はいらない

高橋 克英

講談社

日本随一のスキーリゾート地としてその地を確固たるものにする北海道・ニセコ。日本全国のリゾートでは「第二のニセコ」を目指し、各地で開発競争を行っているーー。なぜ国内外の富裕層はリゾートを求め、投資や消費を繰り返す…

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