雪国の厳しい冬に「想像以上に大変」
12月に入ると、景色は一変しました。連日の降雪で、朝起きれば車は完全に雪に埋もれている状態。外に出るだけでも一苦労です。旅行で知っていたはずが、暮らしてみれば体力的な負担は想像以上でした。
出勤前の除雪に1時間以上かかる日も珍しくなく、冬用タイヤの交換費用やガソリン代もかさみます。公共交通機関は限られており、車は生活必需品。その維持費は年金生活にとって決して軽いものではありません。
寒さも厳しく、室内にいても底冷えが続きます。しかし、光熱費を考えると暖房を好きなだけつけるのもためらわれました。体調を崩しやすくなり、アルバイトに思うように入れない日も出てきたといいます。
「ああ、ここでずっと暮らすのは難しいな。元の町に戻ろうかな、と思ったんですが……」
もし失敗しても戻ればいい。そう思っていましたが、すでに“次の一手”が打てない状況になっていたのです。
維持費はかかり続け、追加負担の可能性もーー「安さ」の理由
都会に戻るには再び家賃や引っ越し費用が必要になります。売らなければ維持費だけがかかり続けます。しかし買い手は見つからず、賃貸に出そうとしても需要はほとんどありません。購入時こそ手軽でしたが、出口は極めて限られていました。
さらに、将来的な建物の維持問題にも悩まされています。築年数がさらに古くなると、所有者に修繕や建て替えの追加負担が求められたり、最悪の場合、解体費用の一部を負担することになったりする可能性もあります。
「買うときの説明に含まれていたのか、今となってはよくわからない。安いっていう一点だけで判断してしまったんです」
今年も春になり、雪は解け、穏やかな風景が戻ってきます。それでも松原さんの胸の内は晴れません。
「50万円を損した、ということだけでは済まない状態です。安易に飛びついてしまった自分が悪いんですが……売ることも、戻ることもできない。当面ここで暮らし続けるしかないですね」
住まいにかかる費用を抑えたい――その思いは、多くの人に共通するものです。しかし、購入価格の安さだけで判断すると、思わぬ事態になることも。「安いから、とりあえず買ってみる」ではなく、「安い理由は何か」。 その視点を持つことが必要だといえそうです。
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