結果的に18年で住宅ローン完済
Aさんは、35年ローンで毎月の負担を抑えながら、浮いた資金をコツコツと積立投資に回し続けました。市場の上下はあったものの、長期で運用を続けたことで資産は徐々に成長していきます。
そして18年後、驚くべき結果が訪れます。住宅ローンの残高と、積立投資で増えた資産額がちょうど同じくらいになったのです。つまり、投資で増えたお金を使えば、残りの住宅ローンを一括返済できる状態になっていました。
Aさんはこのタイミングで繰上返済を実行し、本来35年かかるはずだった住宅ローンを、実質18年で完済することに成功しました。
「早く返す=短いローンが正解」とは限らない
もし最初から25年ローンを選んでいた場合、毎月の返済負担が大きく、投資に回す余裕はほとんどなかったはずです。その結果、資産形成が進まず、予定通り25年かけて返済するしかなかった可能性が高いでしょう。もしかしたら返済不能に陥っていたかもしれません。
Aさんの事例は、「早く返す=短いローンが正解」とは限らないことを示しています。住宅ローンのような低金利の借入においては、無理のない返済期間を設定して手元の資金に余裕を持たせ、その資金を運用に回すという組み合わせが有効に働くケースがあります。
客観的な数字をもとに「自分にとって最も安全かつ効率的な返し方」の計画を立てることが、将来の安心を手にするための鍵となるでしょう。
斎藤 和孝
株式会社ベリーライフコンサルタント
ファイナンシャル・プランナー(CFP®/1級ファイナンシャル・プランニング技能士)
